2015年11月11日水曜日

「明るみにした」が気になる日経 黄田和宏記者の「一目均衡」

10日の日本経済新聞朝刊 投資情報1面に出ていた「一目均衡~グリーン投資の理想と現実」(筆者は欧州総局の黄田和宏記者)は可もなく不可もない中身だったが、言葉の使い方で気になるところがあった。日経に問い合わせを送ったので、その内容を紹介したい。日経からの回答はないはずだ。

大濠公園(福岡市中央区) ※写真と本文は無関係です
【日経への問い合わせ】

記事中に「VW危機が自動車産業と規制当局の不健全な関係を明るみにした」というコメントがあります。「表沙汰になる」という意味で「明るみになる」と表記するのは誤りです。辞書にもそう明記しているものがあります。今回の場合、「不健全な関係を明るみに出した」「不健全な関係を明らかにした」などとすべきではありませんか。記事中の表記で問題ないとの判断であれば、その根拠を教えてください。

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この記事は「フォルクスワーゲンの不正問題でグリーン投資の雲行きが怪しくなってきた。今後は投資家も慎重になりそうだ。グリーン投資で環境問題の解決を目指すならば、投資家にも責任が求められますね」といった内容だ。展開に破綻はないが、ひねりもない。何かを訴えようとする気迫も伝わってこない。「これを訴えたい」という気持ちがあって書いているというより、順番が回ってきたので何とか紙面を埋めた感じだろう。

とはいえ、「明るみにした」以外に目立ったツッコミどころもない。記事の評価はC(平均的)で、黄田和宏記者の評価も暫定でCとしたい。今度は「独自の視点」「結論の説得力」を念頭に置いて、よりレベルの高い記事を書いてほしい。

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