2018年6月22日金曜日

着地が見事な日経1面「エネルギー 日本の選択」

「囲み記事では、結論部分に説得力を持たせることを第一に構成を考えるべきだ」と訴え続けてきた。そうでないと取って付けたような結びになってしまうからだ。日本経済新聞朝刊の1面連載(特に正月企画)の多くがそうだったように…。しかし、22日の「エネルギー 日本の選択(5)電力自由化なお未完 送電網に既得権の壁」という記事は違っていた。体操で言えば、着地がピタッと決まった感じだ。
ハンググライダー発進基地(福岡県久留米市)
           ※写真と本文は無関係です

最後の段落を見てみよう。

【日経の記事】

中国は習近平政権の旗振りで太陽光発電の容量が17年までの5年で36倍に増えた。サウジアラビアは潤沢なオイルマネーで再生エネの導入に動く。米国はシェールガスの活用でエネルギー価格の低下と温暖化ガスの排出削減を両立させている。日本には強権も、資金も、資源もないが、健全な競争の徹底という選択肢はある



◎結びが美しい

日本には強権も、資金も、資源もないが、健全な競争の徹底という選択肢はある」という結びには美しさを感じる。上手さももちろんあるが「記事を通してこのことを訴えたかった」という思いが伝わってくるのが良い。そして、この結論に導くための構成にもしっかりなっている。

記事の最後には「竹下敦宣、西岡貴司、小倉健太郎、竹内康雄、塙和也、飯山順、深尾幸生、辻隆史が担当しました」と出ていた。企画を担当した8人に敬意を表したい。


※今回取り上げた記事
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20180622&ng=DGKKZO32073330R20C18A6MM8000


※特集全体の評価はB(優れている)。連載の責任者を竹下敦宣氏だと推定して、同氏への評価を暫定でBとする。

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