【日経への問い合わせ】
ベルギーのアントワープ ※写真と本文は無関係です |
「建玉明細によると6月23日時点で大豆は買い越しに転じた」
また「天候悪化や在庫水準が市場予想を下回ったことを背景に」
記事に「穀物は天候不順を理由に値上がりを期待しやすく、買いに動きやすい。米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細によると6月23日時点で大豆は買い越しに転じた」と書いてあれば、「大豆市場は全体として買い越し」と理解するのが当然だろう。しかし、全体を均せば買い建玉と売り建玉は常に同数だ。この問題は日経に繰り返し指摘しているが、改善の兆しは見えない。この件での問い合わせに回答が届いたこともない。今回も無視して終わりだろう。最強のコンテンツ企業集団を目指す日経としては、これで自分たちの紙面や読者対応に自信が持てるのだろうか。
並立助詞の「や」の使い方が下手なのも日経の特徴で、この記事もその例に漏れない。記事では以下のように書いている。
【日経の記事】
投機筋は世界の穀物在庫の水準が高いことを理由に値下がりを見込んで売り持ち高を増やしていた。天候悪化や在庫水準が市場予想を下回ったことを背景に、売り持ち高を整理するなど「買い戻しを急いだとみられる」(コンチネンタルライスの茅野信行代表)。
普通に読むと、「天候悪化」や「在庫水準」が市場予想を下回った--と解釈したくなる。しかし、天候悪化が予想したほどではなかったのならば、買い戻しを急ぐのは不自然だ。筆者としては「『天候悪化』や『在庫水準が市場予想を下回ったこと』を理由に~」と言いたいのだろう。しかし、文章を書く上での基本的な技術が身に付いていないので、出来の悪い書き方になっている。
並立助詞については、日経の記者・デスクできちんと使える割合は10%未満だと断言できる。下手をすると1%に満たないだろう。使い方を覚えないまま記者時代を過ごすので、デスクになっても当然、記者を指導できない。そうなると、記者は指導されないまま経験を重ねて、やがてデスクになる--という悪い流れになっている。上記のくだりに関しても、記者や担当デスクは「この書き方では誤解を与えてしまうかも」とは露ほども思っていないはずだ。
※他にも問題点はあるが、この辺りでやめておく。記事の評価はE(大いに問題あり)とする。
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