◎7割が市場平均を下回るのは「異常事態」?
オランダのスヘフェニンヘン(北海のビーチリゾート) ※写真と本文は無関係です |
【日経の記事】
市場の「常識」が崩れつつある。日経平均株価は2万円台に駆け上がったのに、投資のプロであるファンドマネジャーは運用成績を伸ばせていない。7割の投資信託で運用成績が市場平均を下回るという異常事態だ。
上記の記述に関して、日経に以下の問い合わせをした。日経は読者の問い合わせにきちんと対応しない方針を貫いているので、まともな回答が届くことはないだろう。
【日経への問い合わせ】
記事で「
記事には「昨年末までに設定された日本株を投資対象とする公募投信580本(指数連動型除く)のうち、今年の運用成績が東証株価指数(TOPIX)の値動きを上回るのは170本強にすぎない」とも書いてあるので、「7割の投資信託」がアクティブファンドなのは間違いない。アクティブファンドは手数料が高めなので、その影響で市場平均を上回るのが難しい。運用期間が長くなるほど、市場平均に勝てない傾向が強まる。
記事で言っているのは「今年の運用成績」なので、7割は比率として通常より高いのかもしれないが「異常事態」と言えるほどなのか。アクティブファンドの過半が市場平均に勝てないのは資産運用の常識なのだから、「異常事態」と称するならば、通常はどうなのか、なぜ異常と言えるのかに言及すべきだ。
「日経平均株価は2万円台に駆け上がったのに、投資のプロであるファンドマネジャーは運用成績を伸ばせていない。7割の投資信託で運用成績が市場平均を下回る」と書いているのも気になった。市場平均を上回る難しさは原理的には上げ局面でも下げ局面でも変わらない。「日経平均は上がっているのに、7割の投信が市場平均を下回っているのは異常」と解釈できる書き方は感心しない。アクティブファンドは上げ局面の方が市場平均を上回りやすいという傾向があるのならば、その点を記事中で明示する必要がある。
※(2)へ続く。
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