2015年7月6日月曜日

ダイヤモンドの「広告戦争」 説明不足が過ぎる(1)

週刊ダイヤモンド7月11日号の特集「広告戦争」は「デジタル広告の巨人 フェイスブック~『いいね!』帝国、日本市場の大誤算」という記事で始まる。しかし、この記事の出来が悪かった。説明不足で説得力に欠ける内容と言えばいいのだろうか。具体的な問題点を挙げていこう。


◎説明不足が過ぎる


雨のリエージュ(ベルギー)  ※写真と本文は無関係です
【ダイヤモンドの記事】

しかも、昨年秋に放映したテレビCMが惨敗だったことは社内でも共通認識になっている。四半期ごとに20%近い高成長を続けてきた広告売上高も、この4~6月期は約120億円と大幅に目標値を下回ったようだ

フェイスブックの日本での誤算に触れたのが上記のくだりだ。しかし、説明があまりに不十分だ。4~6月期の広告売上高がどの程度伸びたのか、どの程度の目標を掲げていてそれをどの程度下回ったのか、いずれも謎だ。「120億円」と言われても多くの読者は多いのか少ないのか分からないだろう。「成長が鈍化し、目標も達成できていない」と伝えたいのならば、なぜ具体的な数値を示して読者を納得させようとしないのか。

同じような問題点は他にもある。

【ダイヤモンドの記事】

スマホの小さな画面上に流れてくるタイムラインは、いまや多くのグローバル企業たちがこぞって買い求めるデジタル広告の一等地に変貌した。14年通期の売上高は約124億ドル(約1兆4880億円)となり、直近の時価総額は日本円換算で30兆円を超えている

一見、順風満帆だが、日本に目を向けると違う姿が浮かび上がる。6兆円を超える世界第2位の広告市場において、思いも寄らぬ三つの誤算に見舞われているのだ。

一見、順風満帆だが…」と言われても、「確かにそうだな」とは思えない。比較がないからだ。「14年の売上高124億ドルで時価総額は30兆円」ならば順風満帆だろうか。例えば「14年の売上高は前年比50%減の124億ドルで、時価総額は1年前より7割も少ない30兆円」だったら、順風満帆とは言わないだろう。

数字の見せ方が不十分な例をもう1つ。


【ダイヤモンドの記事】

一つ目が、国内で2000万人を超えたあたりから、急速に勢いを失っているユーザー数の伸びだ。公式の月間ユーザー(MAU)数は現在2300万人と発表されているが、人口に対する普及率は20%ほどで横ばい状態

フェイスブックの3つの誤算を紹介しているくだりも説明が足りない。「急速に勢いを失っている」のがいつからで、どの程度なのか不明だ。「普及率は20%ほどで横ばい状態」というのが手がかりだが、いつから横ばいなのか分からない。仮にここ3年は横ばいだとしよう。ならば「急速に勢いを失っている」というより「完全に勢いを失って3年が経つ」と言うべきだろう。


※(2)でさらに指摘を続ける。

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