2015年7月5日日曜日

記事は簡潔に 日経「中国株、底値見えず」(2)

4日の日経朝刊国際2面の記事「中国株、底値見えず 3日続落 大半個人、弱気に雪崩」 について、繰り返しの問題以外にもいくつか指摘しておこう。


◎無駄な言葉を削ろう ~その1
アムステルダムのパン屋で食事中のハト ※写真と本文は無関係です

日経)下落が続く中国・上海株に反転の兆しがみられない。

改善例)下落が続く中国株に反転の兆しが見えない。

記事では深圳セ総合指数にも触れているのだから「中国・上海株」と限定する必要はない。「みられない」は「見えない」の方がすっきりする。これで4文字減らせる。


◎無駄な言葉を削ろう ~その2

日経)相場誘導を狙った空売り取引などを厳しく取り締まる立場だ。大幅な値崩れでパニックに陥っている投資家の不安を和らげる狙いだ。

改善例)相場誘導を狙った空売りなどへを厳しく取り締まり、大幅な値崩れでパニックに陥っている投資家の不安を和らげる狙いだ。

「空売り取引」の「取引」は要らないだろう。「立場だ」「狙いだ」と続くのも上手くない感じがする。


◎無駄な言葉を削ろう ~その3

日経)両市場に上場する約2800社のうち、半数の1400社が制限値幅の下限(ストップ安水準)まで下落した。

改善例)両市場に上場する企業の半数に当たる1400社が制限値幅の下限(ストップ安水準)まで下落した。

「半数」が入っていれば、「2800社」と「1400社」の両方はいらない。


◎「過半を超える」?

記事では「日本の場合は国内外の機関投資家の比率は過半を超えるとされる」と書いているが、「過半を超える」はまずい。「過半」で「半分を超える」という意味がある。「過半に達する」「半数を超える」などと表記すべきだ。


※記事の評価はD(問題あり)。上海支局の小高航記者への評価も暫定でDとする。小高記者は文章力にかなりの問題を抱えているようだ。市場関連記事を書き慣れていないような印象も受けた。

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