日吉神社(福岡県太宰府市)※写真と本文は無関係です |
【エコノミストの記事】
日曜午後、日暮里駅前の立ち食いそば屋に入った。ゲソ天そば300円を頼み、赤唐辛子を入れてかっ込んでいると、50代とおぼしき店員が「車を止めた人いますか」と大声。すると入り口近くの宅急便の運転手らしき男が「俺だ」と言って店を出て、小型バンの回りをウロチョロする駐車禁止の監視員2人と二言三言交わして戻ってきた。そして何もなかったようにそばをすすり始めた。
その連携プレーを見て、私はWBCオランダ戦の菊池涼介選手の鮮やかなグラブさばきに匹敵するほどの感動を覚えた。店員は入り口からわずかに見える監視員を見て「客が切符を切られたら大変だろう」と声をあげたのだ。日本はこの30年、何も失っていなかったのだ。昔も今も街のそこここに同じ風景がきっとあるはずだ。6人も入れば満員の小汚い立ち食いそば屋に一陣の爽やかな風が吹いたようだった。
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都心の駅前で駐車禁止の路上に車を停めて食事を取ることを金山編集長は悪いとは思っていないようだ。法律違反だからと言って路上駐車の全てが社会的に許されないと言うつもりはない。だが、都心の駅前で路上駐車して店に入るのはやめてほしい。通行の邪魔になりやすい迷惑な行為だ。
「宅急便の運転手らしき男」は「切符を切られ」ていれば、駅前での違法駐車はもうやめようと考えたかもしれない。しかし金山編集長が「感動を覚えた」という「連携プレー」によって、男が反省する機会は失われた。「危ないときは店員が教えてくれるから、また路上駐車してソバを食おう」と思い続ける可能性が高い。
こんな「連携プレー」を「WBCオランダ戦の菊池涼介選手の鮮やかなグラブさばき」に匹敵するものとして称賛する気が知れない。さらにはこの「連携プレー」から「日本はこの30年、何も失っていなかったのだ」とまで言い切ってしまう。迷惑駐車を助長させる「連携プレー」は失っていないかもしれないが、残すべきとも思えない。
ついでに言うと、「日暮里駅」が東京にあることぐらいは記事に入れた方がいい。いきなり「日暮里駅」で分かるだろうと思ってしまうのは、東京目線が当たり前になっているからだ。「読者は首都圏だけにいるのではない」と肝に銘じてほしい。
※記事の評価はC(平均的)。金山編集長への評価はF(根本的な欠陥あり)を維持する。金山編集長に関しては以下の投稿も参照してほしい。
FACTAに「声」を寄せた金山隆一エコノミスト編集長に期待
http://kagehidehiko.blogspot.jp/2016/12/facta_25.html
週刊エコノミスト金山隆一編集長への高評価が揺らぐ記事
http://kagehidehiko.blogspot.jp/2017/01/blog-post_12.html
週刊エコノミスト編集長が見過ごした財産ネットの怪しさ
http://kagehidehiko.blogspot.jp/2017/01/blog-post_14.html
「無理のある回答」何とか捻り出した週刊エコノミストを評価
http://kagehidehiko.blogspot.jp/2017/01/blog-post_94.html
東芝は「総合重機」? 週刊エコノミスト金山隆一編集長に質問
http://kagehidehiko.blogspot.jp/2017/02/blog-post_57.html
ついに堕ちた 週刊エコノミスト金山隆一編集長に贈る言葉
http://kagehidehiko.blogspot.jp/2017/03/blog-post_8.html
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