2018年5月24日木曜日

創価学会との手打ちの産物? FACTAの不自然な「お知らせ」

FACTA6月号には見慣れない「お知らせ」が出てくる。公明党に関する記事が終わった後、付け足すように「3月号に掲載した創価学会の幹部人事」について「抗議を受けました」と記している。見慣れない「お知らせ」のやり方だし、内容があまりに不十分なのも引っかかった。FACTAには以下の内容で問い合わせを送っている。
門司港(北九州市)※写真と本文は無関係です

【FACTAへの問い合わせ】

主筆 阿部重夫様  発行人 宮嶋巌様  編集長 宮﨑知己様

6月号の「公明が『安倍三選やむなし』」という記事の末尾に付けた「お知らせ」についてお尋ねします。ここでは以下のように記しています。

3月号に掲載した創価学会の幹部人事について誤解を招くくだりがあると抗議を受けました。自戒せねばなりません。(編集部・宮嶋)

3月号の記事は実際に「誤解を招く」内容だったのですか。抗議を受けた事実を「お知らせ」しているのに、本当に「誤解を招く」ものだったのか触れていないのは感心しません。抗議が妥当である場合、問題となったのは「創価学会の幹部人事」に関するどの記述なのか、どういう「誤解」を与えるものだったのかを読者にきちんと伝えるべきです。それが購読料を取って雑誌を発行している出版社の責務ではありませんか。

「誤解を与える可能性がない」との判断であれば「お知らせ」を載せる必要はありません。それでも、抗議があった事実を「お知らせ」したいのであれば、具体的な抗議の内容と、「問題なし」と判断した根拠を示すべきです。ただ、今回の「お知らせ」では「自戒せねばなりません」と締めているので、抗議にはそれなりの妥当性があるのでしょう。

今回の「お知らせ」は、抗議の主との間で成立した手打ちの産物ではありませんか。御誌にとっては不本意な掲載だと思えます。FACTAオンラインで「公明が『安倍三選やむなし』」という記事を見ると「お知らせ」は出てきません。このことも「お知らせ」が不本意なものだったと裏付けているように見えます。

手打ちをするなとは言いません。ただ、「お知らせ」を載せるのであれば、その件に関する情報をしっかりと伝えるべきです。今回のようなやり方では、メディアとしての説明責任を果たせていません。読者からの間違い指摘を無視し続けている現状も含めて、早急に改革すべきです。

◇   ◇   ◇

追記)結局、回答はなかった。

※「編集部・宮嶋」は発行人の宮嶋巌氏を指すと推測できる。宮嶋氏に関しては以下の投稿を参照してほしい。

記事の誤りに「説明なし」 宮嶋巌FACTA編集長へ贈る言葉
http://kagehidehiko.blogspot.jp/2017/01/facta.html

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