2018年3月9日金曜日

間違い指摘の無視を続けた日経が2年ぶりの回答

良い兆しと捉えていいのだろうか。間違い指摘の無視が続いていた日本経済新聞社から、約2年ぶりに問い合わせへの回答があった。「ご指摘は担当部に伝えます」と言うだけで、間違いかどうかに言及しない不誠実な内容ではある。だが、間違いを握りつぶす伝統がしっかりと根付いた日経が久しぶりに回答をしただけでも進歩と言える。小さな一歩ではあるが、日経が正しい方向へと歩み出す重要な一歩だと期待したい。

竹崎城址展望台公園(佐賀県太良町)
        ※写真と本文は無関係です

問い合わせと回答は以下の通り。

【日経への問い合わせ】

日本経済新聞社 嶋田有様 宮本岳則様 大西康平様 野村優子様

9日の朝刊金融経済面に載った「アセットマネジメント新世紀~脱短期が生む商機(4)不振なら報酬一部返還 欧米勢『顧客本位』を競う」という記事についてお尋ねします。この中に「英オービス・インベスト・マネジメントの報酬体系は『運用が不振なら一部を返還する』という風変わりなものだ」との記述があります。

調べてみると「Orbis Investment Management」という運用会社はあるようですが「Orbis Invest Management」は見つけられませんでした。また、「運用が不振なら一部を返還する」会社として「オービス・インベストメント・マネジメント」を紹介する記事が2017年5月30日付の「バロンズ」に出ています。

今回の記事で言う「英オービス・インベスト・マネジメント」とは「英オービス・インベストメント・マネジメント」の誤りではありませんか。問題なしとの判断であれば、その根拠も併せて教えてください。御紙では、読者からの間違い指摘を無視する対応が常態化しています。クオリティージャーナリズムを標榜する新聞社として、責任ある行動を心掛けてください。


【日経からの回答】

平素は日経グループのサービスをご利用いただき、誠にありがとうございます。お問い合わせについて、下記のとおり回答させていただきます。

いつも日本経済新聞をご愛読いただきありがとうございます。このたびは、記事についてご指摘をお寄せいただき、ありがとうございました。ご指摘は担当部に伝えます。今後の紙面づくりの参考にさせていただきたいと存じます。今後とも日本経済新聞をよろしくお願いします。

◇   ◇   ◇

※今回取り上げた記事「アセットマネジメント新世紀~脱短期が生む商機(4)不振なら報酬一部返還 欧米勢『顧客本位』を競う
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20180309&ng=DGKKZO27862640Y8A300C1EE9000


※連載全体の評価はD(問題あり)。担当者らの評価は以下の通りとする。

嶋田有記者:D据え置き 
宮本岳則記者:D据え置き
大西康平記者:暫定D
野村優子記者:暫定D→D


※「アセットマネジメント新世紀~脱短期が生む商機」という連載については以下の投稿も参照してほしい。

「独立系金融アドバイザー」を手放しに持ち上げる日経に注文
http://kagehidehiko.blogspot.jp/2018/03/blog-post_9.html


※嶋田有記者については以下の投稿も参照してほしい。

上昇局面での利食いは「逆張り」? 日経 嶋田有記者に疑問
http://kagehidehiko.blogspot.jp/2017/10/blog-post_75.html

日経 嶋田有記者は「さわかみ投信」の宣伝担当?
http://kagehidehiko.blogspot.jp/2017/11/blog-post_25.html


※宮本岳則記者については以下の投稿も参照してほしい。

日経 宮本岳則記者「野村株、強気の勝算」の看板に偽り
http://kagehidehiko.blogspot.jp/2016/07/blog-post.html

日経 宮本岳則記者「スクランブル」での不可解な解説
http://kagehidehiko.blogspot.jp/2016/11/blog-post_3.html


※野村優子記者に関しては以下の投稿も参照してほしい。

投資初心者に読ませたくない日経「体験フィンテック」
http://kagehidehiko.blogspot.jp/2017/05/blog-post_30.html

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