鎮西身延山 本佛寺からの眺め(福岡県うきは市) ※写真と本文は無関係です |
【日経ビジネスの記事】
人間は糖質を多く摂取すると血糖値が上昇する。が、糖質を控え目にすればその上昇を一定範囲に収められる。なぜこれが重要かと言えば、「それにより、今や人類最大の敵の1つとなった糖尿病をはじめ、がんや心臓病、脳卒中、果ては老化まで、あらゆる生活習慣病のもとを断ち切れる可能性がある」(糖質制限に詳しい京都・高雄病院の江部康二理事長)からだ。
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上記のくだりで疑問に感じた点を挙げてみる。
(1)老化は「生活習慣病」?
記事の書き方からは「老化」も「生活習慣病」の1つと解釈できる。だが、「老化は病気? しかも生活習慣病?」との疑問は湧く。
(2)がんは一括りに「生活習慣病」?
糖尿病はともかく「がん」や「認知症」に「生活習慣病」のイメージはあまりない。言葉の定義次第では「生活習慣病」に入るかもしれない。だが、例えばウイルス感染が原因で肝臓がんになった人を「生活習慣病」の患者と考えてよいのだろうか。
(3)老化のもとを「断ち切れる」?
最も気になったのが、糖質制限について「老化」も含む「あらゆる生活習慣病のもとを断ち切れる可能性がある」と言い切っている点だ。「京都・高雄病院の江部康二理事長」のような医療の専門家にツッコミを入れるのは気が引けるが、「老化」に関して「もとを断ち切れる可能性がある」のであれば、不老不死のうち「不老」への道が見えてくる。
医学の知識が不十分なままあえて言い切ってしまうと、「糖質制限をいくら極めても人の老化は止められない」はずだ。病院の理事長を務めるような人が、本当にこんな夢のような話を語ったのだろうか。仮に語ったとして、担当記者らは何も疑問を抱かなかったのか。
ついでにPART4の「高をくくれば『いつか来た道』 問われる変化対応力」を題材に、並立助詞の使い方を指導したい。
【日経ビジネスの記事】
ローソンと言えば、今年9月、ファミリーマートとサークルKサンクスを傘下に持つユニーグループ・ホールディングスの経営統合により、店舗数、国内売上高ともに業界3位に転落したばかり。
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「ファミリーマートとサークルKサンクスを傘下に持つユニーグループ・ホールディングス」と表記してあれば「ユニーグループ・ホールディングスがファミリーマートとサークルKサンクスを傘下に置いている」と解釈するのが普通だ。しかし、筆者は「『ファミリーマート』と『サークルKサンクスを傘下に持つユニーグループ・ホールディングス』」と言いたいはずだ。改善例を2つ示す。
【改善例~その1】
ローソンと言えば、今年9月、ファミリーマートと、サークルKサンクスを傘下に持つユニーグループ・ホールディングスの経営統合により、店舗数、国内売上高ともに業界3位に転落したばかり。
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「ファミリーマート」の後に読点を打てば、問題はほぼ解決する。ただ、読点が続いて読みにくい感じもある。その場合は「ファミリーマート」と「サークルKサンクスを傘下に持つユニーグループ・ホールディングス」を並立助詞の「と」でつなぐ以外の方法を模索してみてほしい。
【改善例~その2】
ローソンと言えば、ファミリーマートがサークルKサンクスを傘下に持つユニーグループ・ホールディングスと今年9月に経営統合したことで、店舗数、国内売上高ともに業界3位に転落したばかり。
この辺りは日経グループの苦手分野でもある。社内できちんと指導をしてくれる可能性は低いので、各自で技術を身に付けるしかない。
※今回の特集の評価はD(問題あり)。日野なおみ記者への評価はDを維持する。暫定でDとしていた西雄大記者はDで確定させる。水野孝彦記者は暫定でDと格付けする。
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