2019年6月5日水曜日

日経「金融力@ビジネス(2)」に感じる白壁達久記者の力量不足

メルカリ社長兼最高執行責任者(COO)の小泉文明(38)」を取り上げた「金融力@ビジネス(2) 『伴走』して起業家導く メルカリ・小泉社長、資金調達で強み」という記事が日本経済新聞朝刊企業2面に載っている。しかし「なるほど」と思える内容ではない。筆者の白壁達久記者は以下のように説明している。
長崎水辺の森公園(長崎市)※写真と本文は無関係です

【日経の記事】

小泉の持論は「ナンバー2が優秀な会社は成長する」というものだ。「事業モデルが斬新で最初の資金調達に成功しても、セカンドやサードのファイナンスが難しいから」と説く。



◎説明になってる?

まず「セカンドやサードのファイナンス」は横文字が多過ぎる。「その後の調達が難しいから」などと言い換えてほしい。「小泉」氏も求められれば言い換えに難色は示さないだろう。

なぜ「セカンドやサードのファイナンスが難しい」のか謎だが、そういうものだと受け入れても、ゆえに「ナンバー2が優秀な会社は成長する」という「持論」に納得はできない。

セカンドやサードのファイナンス」を「ナンバー2」が担うとは限らない。「ナンバー1」でも「ナンバー3」でもいいはずだ。なのになぜ「ナンバー2が優秀な会社は成長する」となるのか。企業社会に「ナンバー2」が「ファイナンス」という決まりも慣例もないと思えるが…。

さらに続きを見ていこう。

【日経の記事】

「自分の手でもっと小さな会社を大きく成長させたい」という衝動に駆られ、小泉はミクシィを退職し、スタートアップ支援を経て13年に創業間もないメルカリに入る。

メルカリがフリマアプリの後発ながらライバルを抜き去った隠れた要因には資金調達がある。アプリの認知や利用拡大のために広告枠を買うと決めて資金調達に奔走し、14.5億円という創業1年の企業には巨額の資金調達に成功した。投資する立場で企業を見ていた証券時代の経験を基に、CMの費用対効果や収支の見通しを精緻に示して投資家の信頼を得た。



◎「持論」を証明してる?

記事が成り立つためには「14.5億円という創業1年の企業には巨額の資金調達」が「セカンドやサードのファイナンス」でなければならない。しかし記事からは何番目の「ファイナンス」なのかも不明だ。「創業1年の企業には巨額の資金調達に成功した」という書き方は初の「資金調達」だと示唆しているようにも感じる。

問題は他にもある。話の流れとしては、「小泉」氏以外の人物が「資金調達」に失敗したのに、その後に登場した「小泉」氏が「資金調達」を成功させる展開でないと苦しい。

現実はそういう流れだったのかもしれないが、記事ではそうは書いていない。これだと「ナンバー2が優秀な会社は成長する」「セカンドやサードのファイナンスが難しいから」という話が生きてこない。

白壁記者にもう少し書き手としての力量があれば、説得力のある記事に仕上がった気がする。


※今回取り上げた記事「金融力@ビジネス(2) 『伴走』して起業家導く メルカリ・小泉社長、資金調達で強み
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20190605&ng=DGKKZO45695270U9A600C1TJ2000


※記事の評価はC(平均的)。白壁達久記者への評価も暫定でCとする。

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