2019年3月20日水曜日

東洋経済のコラムで「単年登録者」への配慮欠いた小林浩美LPGA会長

日本女子プロゴルフ協会の小林浩美会長が週刊東洋経済のコラムで「日本女子プロゴルフ協会(LPGA)は、当協会のプロテストに合格して、初めてプロゴルファーと認定しています」と書いていた。違う気がしたので、以下の内容で東洋経済の編集部に問い合わせを送った。ほぼ同じ内容をLPGAにも送っている。
別府湾(大分県別府市)※写真と本文は無関係です

今回の記事では「単年登録者」に対する小林会長の配慮のなさも感じた。その点も問い合わせの中で触れている。内容は以下の通り。


【東洋経済新報社への問い合わせ】

週刊東洋経済編集長 山田俊浩様 日本女子プロゴルフ協会会長 小林浩美様

週刊東洋経済3月23日号の「ゴルフざんまい No.637 プロゴルファーと単年登録者の違い」という記事についてお尋ねします。記事中には「日本女子プロゴルフ協会(LPGA)は、当協会のプロテストに合格して、初めてプロゴルファーと認定しています」「日本女子プロゴルフ協会は創立以来、プロテストに合格した人をプロゴルファーと認定する団体であり、プロテストに合格した人(現在898名)を当協会の会員とする会員組織だからです」「当協会では、プロテストに合格した人をプロゴルファーと認定しています」といった記述があります。

これを信じれば「LPGA」の「会員」である「プロゴルファー」は全員「プロテストに合格」しているはずです。本当にそうでしょうか。例えば畑岡奈紗選手です。

2017年10月5日付の日刊スポーツの記事によると「静岡・裾野市の東名CCで日本女子プロ協会(LPGA)から会員証を授与された」ことを受けて畑岡選手は「プロテストに合格しないと手にできないものと思っていたので、優勝で手にできたことはうれしい」とコメントしています。記事では「今季からLPGAはツアー優勝した選手が会員申請した場合、理事会を経て入会を承認している」と説明しています。この制度は小林様も承知しているはずです。

LPGA」のホームページで畑岡選手のプロフィールを見ると「プロフェッショナル会員」となっています。「日本女子プロゴルフ協会(LPGA)は、当協会のプロテストに合格して、初めてプロゴルファーと認定しています」といった説明は誤りだと考えてよいのでしょうか。問題なしとの判断であれば、その根拠も併せて教えてください。

付け加えると「単年登録者=プロゴルファーではない」と取れる書き方には疑問を感じました。「単年登録者=当協会認定のプロゴルファーではない」とするのは分かります。しかし記事には「単年登録者」に関して「一般企業の方がプロゴルファーだと錯覚して自社のプロアマ大会に呼んでしまったり」といった記述もあります。

LPGA」認定のプロゴルファーの条件を決める権限は「LPGA」にあるでしょう。しかし「プロゴルファー」の定義を決めるのは「LPGA」ではありません。例えば「ゴルフのトーナメント出場やレッスンから収入を得ている者」と定義すれば「単年登録者」も立派な「プロゴルファー」です。

多くのメディアでは「単年登録者」を「女子プロ」として扱っていますが、それは間違いですか。「単年登録者」を「自社のプロアマ大会」に呼んだ「一般企業の方」は「(単年登録者を)プロゴルファーだと錯覚」しているとは言い切れません。

女子ツアーにも貢献している「単年登録者」をプロでもアマチュアでもない中途半端な存在だと解説する今回の記事には、「単年登録者」への配慮が欠けていると感じました。「彼女らも立派なプロゴルファーだが、当協会認定のプロゴルファーではない」でいいのではありませんか。

問い合わせは以上です。回答をお願いします。御誌では読者からの間違い指摘を無視する対応が常態化しています。日本を代表する経済メディアとして責任ある行動を心掛けてください。

◇   ◇   ◇

追記)結局、回答はなかった。

※今回取り上げた記事「ゴルフざんまい No.637 プロゴルファーと単年登録者の違い
https://premium.toyokeizai.net/articles/-/20166


※記事の評価はD(問題あり)。小林浩美LPGA会長への評価は見送る。

0 件のコメント:

コメントを投稿