2019年4月30日火曜日

航空は「公共交通」にあらず? 日経「公共交通に変動運賃」

航空運賃」は「公共交通機関」の料金と言えるだろうか。「言えない」と考える人はまずいないだろう。だが、日本経済新聞には「タクシーやハイヤーは公共交通だが『航空』は違う」との考える記者もいるようだ。その前提で書いている記事が29日の朝刊に載っていた。
玄海エネルギーパーク観賞用温室(佐賀県玄海町)
            ※写真と本文は無関係です

日経には以下の内容で問い合わせを送った。

【日経への問い合わせ】

29日の日本経済新聞朝刊総合3面に載った「公共交通に変動運賃~国交省検討、タクシー迎車で実験 客少ない時安く 来年制度化目指す」という記事についてお尋ねします。

記事では「国土交通省は公共交通機関に対し、曜日や時間帯によって運賃を変えることを認める検討に入った」 と記した上で「公共交通機関に導入する場合、固定された料金に慣れた利用者にとって負担が分かりにくくなる問題がある」「国交省は社会実験などを通じ、利用者にとって受け入れやすい分野を見極めた上で解禁していく方針だ」などと解説しています。

だとすれば「公共交通機関」には「曜日や時間帯によって運賃を変えること」が現状では認められていないはずです。しかし記事では「需要と供給の状況に合わせて価格を変動させる『ダイナミックプライシング(DP)』」に関して「これまでホテルの宿泊料金や航空運賃で使われてきた」とも記しています。だとすると「航空運賃」に関しては「曜日や時間帯によって運賃を変えること」が既に「解禁」されています。

公共交通機関」とは「一般の人々が共同で使用する交通機関。鉄道・バス・航空路・フェリーなど」(デジタル大辞泉)です。「航空運賃」を「公共交通機関」の運賃ではないと見なすのは無理があります。

公共交通機関」には「曜日や時間帯によって運賃を変えること」が現状では認められていないと取れる記事の説明は誤りではありませんか。問題なしとの判断であれば、その根拠も併せて教えてください。

問い合わせは以上です。回答をお願いします。御紙では読者からの間違い指摘を無視する対応が常態化しています。「世界トップレベルのクオリティーを持つメディア」であろうとする新聞社として、責任ある行動を心掛けてください。

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※今回取り上げた記事「公共交通に変動運賃~国交省検討、タクシー迎車で実験 客少ない時安く 来年制度化目指す
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20190429&ng=DGKKZO43899510Y9A410C1EA3000


※記事の評価はD(問題あり)。

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