2019年4月26日金曜日

「セブン、時短要望『拒絶せず』」の記事を受けて日経に求めるもの

コンビニエンスストア大手が25日、フランチャイズチェーン(FC)加盟店の人手不足などの是正に向けた行動計画を発表した」ことを受けて、26日の日本経済新聞朝刊企業1面に「セブン、時短要望『拒絶せず』 コンビニ大手が行動計画発表」という記事が載っている。そこには以下のような記述がある。
玄海エネルギーパーク観賞用温室と玄海原発
(佐賀県玄海町)※写真と本文は無関係です

【日経の記事】

セブンは行動計画に時短の実験を3月に始めたことを盛り込んだ。現在、FC加盟店を含む合計13店舗で実施している。永松文彦社長は25日の記者会見で、「時短を希望するオーナーにはテスト結果を開示する」とした。24時間営業の原則は維持するとしたうえで、永松社長は「最終判断は加盟店オーナーに委ねる。(24時間営業を)やめたいという意見があれば拒絶はしない」と述べた。



◎担当記者らへお願い

この問題でよく記事を書いている今井拓也記者、流通関連を担当する田中陽編集委員、中村直文編集委員にお願いしたい。上記の記述からは1つの疑問が浮かぶ。それを今後の記事でしっかり解説してほしい。

最終判断は加盟店オーナーに委ねる。(24時間営業を)やめたいという意見があれば拒絶はしない」のであれば「24時間営業」に関しては「加盟店オーナー」が自由に選べる選択制となる。この理解でいいのかも紙面で明らかにしてほしい。

選択制だとすると「24時間営業の原則は維持する」との方針と整合しない。例えば「加盟店オーナー」の半数が「24時間営業をやめたい」と言ってくれば、本部は「拒絶はしない」はずだ。それでも「24時間営業の原則は維持」できているのか。

仮に「全体の9割以上の店舗は24時間営業にする。このラインは死守する」と言うのならば「24時間営業の原則は維持する」との説明にも納得できる。しかし、例外なく「最終判断は加盟店オーナーに委ねる」のであれば「24時間営業の原則は維持する」とは言い難い。

特に今井記者には期待したい。何かと逃げが目立つ田中編集委員や中村編集委員に比べれば、今井記者はリスクを負った解説ができそうな気がする。


※今回取り上げた記事「セブン、時短要望『拒絶せず』 コンビニ大手が行動計画発表
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20190426&ng=DGKKZO44220610V20C19A4TJ1000


※記事の評価はC(平均的)。コンビニ24時間営業問題に関しては以下の投稿も参照してほしい。

日経「ビジネスTODAY~コンビニ24時間転機」で引っかかること
https://kagehidehiko.blogspot.com/2019/03/today24.html

やはり本部寄り? 日経「24時間 譲れぬセブン」今井拓也記者に注文
https://kagehidehiko.blogspot.com/2019/03/24.html

事実上の選択制? 日経「セブン、契約解除求めず」に思うこと
https://kagehidehiko.blogspot.com/2019/03/blog-post_91.html

「セブン24時間営業」の解説が残念な日経 田中陽編集委員
https://kagehidehiko.blogspot.com/2019/03/24_11.html

セブンに「非24時間」のFC契約なし? 日経 今井拓也記者に問う
https://kagehidehiko.blogspot.com/2019/03/24fc.html

「逃げ」が残念な日経 中村直文編集委員「コンビニ、脱24時間の幸運」
https://kagehidehiko.blogspot.com/2019/04/24.html

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