2016年5月27日金曜日

日経 奈良部光則記者「体・験・学」の「正直な告白」を評価

日本経済新聞夕刊くらし面で奈良部光則記者が連載している「体・験・学~パット上手になりたい」は、なかなか読み応えがある。中でも27日の第5回「練習成果、いざ難コースで そして今宵もパターを握る」は良かった。自分をさらけ出した奈良部記者の「正直な告白」が記事に深みを与えている。

桜満開の靖国通り(東京都千代田区) ※写真と本文は無関係です
ゴルフでレッスンを受けた成果を体験談として書く場合、自分だったら「スコアは126。これが精いっぱいだった」と読者に報告できるだろうか。事情が許せば、もう一度コースに出てしまうだろう。

私はゴルフ担当記者だが、この際、正直に告白する。ゴルフが心から楽しいと思えたことがない」と言い切ったのも素晴らしい。「だったらゴルフ以外を担当したら…」と言われかねないことを、あえて記事の中で言葉にしている。なかなかできるものではない。

経済記事を批評するという本来の趣旨とは外れるが、今回は記事の中身を見ながら、奈良部記者にゴルフ絡みの助言をしてみたい。

◆ゴルフ上達を目指す奈良部記者への助言◆

◎練習グリーンは「確認の場」

【日経の記事】

通勤時に聞くのはパットのリズムを刻む音楽。夜ごとの練習にも体が慣れた。力試しにと、茨城県宍戸ヒルズカントリークラブに挑戦した。来月2日に開幕する日本ツアー選手権森ビル杯の舞台。この難所で目標36パットはおこがましい? でも40なら……。いや、学んだことを出せればいい。

練習グリーンで上り10ヤード(約9メートル)のラインを見つけ30分ほどパターを振る。他のコースなら距離感が何となくつかめるが、球の転がるスピードが速すぎて全くダメだ。普通に打ったはずが2メートルもカップを通り越している。プロが戦う状況に芝を近づけている最中とはいえ、何なんだ、これは

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練習グリーンは距離感を確かめる場です。9メートルを打って2メートルオーバーでも驚く必要はありません。「速いなぁ」と思って調整すればいいだけです。調節していけば、9メートルはどのぐらいの強さでピッタリかが分かってくるはずです。それを頭に入れてコースに出ましょう。もちろん「今日はグリーンが難しいのでパット数が増えそうだな」と覚悟する必要はあります。

◎パー3でも「3打でカップイン」する必要なし

【日経の記事】

乱れた心で迎えた1番のショートホール。ティーショットがいきなり右へ出た。3打でカップに入れないといけないのに、グリーンに乗ったのが5打目。同伴者が見かねて、残り50センチ近くの距離を入ったとみなしてOKをくれ、なんとか「9打」で収まった。

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パー3は「3打で上がればパー」というだけです。「3打でカップに入れないといけない」わけではありません。18ホール全てダブルボギーならば108で、奈良部記者のスコアは126。普段のスコアは分かりませんが、「ダボが普通、ボギーなら上出来」という考え方でプレーしてはどうでしょう。パー3では「5」をパーと考えて、パープレーを目指すのです。実力に応じた目標設定でないと、辛くなるだけです。

◎パット数に大きな意味なし

上りと下り、右曲がりと左曲がり。複雑な傾斜のグリーンに前半は戸惑うばかり。ただ後半は1パットが2回、2パットが4回。計45パットでスコアは126。これが精いっぱいだった。「ひつそり咲いて散ります」。種田山頭火の句が浮かんだ。

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45パットは確かに多いですが、パット数はあまり気にする必要がないと思います。上級者でもない限り、10メートル以上は3パットが当たり前です。一方、1メートル未満ならば、初心者でも1パットで行きたいところです。結局、どの程度の距離を残したかに左右されます。上級者になると、ショットの調子が悪くなってパーオンが減ると、寄せワン狙いのパットが増えてパット数が減ったりもします。しかし、これはパットの技量とはあまり関連がありません。「パット数はあくまで参考」と考えてください。

◎まずはショットの練習を

【日経の記事】

今回、パットに絞って取り組んだのは、今まできちんと教わった経験がなかったからだ。取材でプロに聞いても「強めに打って2メートルオーバーはしょっちゅう」(一昨年大会覇者の竹谷佳孝選手)、「ちょうど届くぐらいで打つ」(ツアー5勝の松村道央選手)。それぞれで難しい。そして奥が深い。

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パットも大事ですが、100を切るまでは何といってもショットです。「パットに絞って取り組んだのは、今まできちんと教わった経験がなかったからだ」ということは、ショットはきちんと教わったのでしょうか。ドライバーショット、バンカーショット、アプローチショットがそこそこ打てるようになれば、100切りは見えてきます。90を切るまでは「3パットが当たり前」でも気にする必要はありません。


※記事の評価はB(優れている)。奈良部光則記者への評価も暫定でBとする。

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