「医学部進学希望者も、慶応以外の大学付属校は候補から外れることになる(慶応であっても医学部への内部進学は狭き門)」と教育ジャーナリストの おおたとしまさ氏が週刊東洋経済5月29日号に書いていた。「慶応」以外にも「大学付属校」と「医学部」の両方を持つ私立大学はたくさんあるし、その多くでは「内部進学」もできるようだ。
室見川 |
教育ジャーナリストがそれを知らないとは考えにくいので、記事の説明で正しい可能性を探ってみたが見つからなかった。東洋経済には以下の内容で問い合わせを送っているが2週間近く経っても回答はない。
【東洋経済への問い合わせ】
教育ジャーナリスト おおたとしまさ様 週刊東洋経済 編集長 西村豪太様
5月29日号の特集「中高一貫VS.大学付属」の中の「進学校、付属校選びの結論~学校は“空気”で選べ」という記事についてお尋ねします。問題としたいのは「医学部進学希望者も、慶応以外の大学付属校は候補から外れることになる(慶応であっても医学部への内部進学は狭き門)」という記述です。
この説明が正しいのならば、「慶応」を除くと「大学付属校」から「内部進学」で「医学部」には入れないはずです。しかし他大学でも「大学付属校」から「医学部」へ「内部進学」できるのではありませんか。
例えば、獨協埼玉中学高等学校のホームページを見ると、2021年の合格実績として医学部医学科で獨協医科大学が3人となっていて「含推薦2名」との注記があります。
東海大学付属相模高等学校・中等部のホームページでは「(東海)大学・短大への進学は、高校3年間の学習成績、学園統一の学力試験、部活動、生徒会活動など、総合的な評価をもとに学校長が推薦します」と説明した後に、2020年度実績として「東海大学医学部医学科7名進学(2名中等部出身)」と記しており、医学部への内部進学の道があると示しています。
日本大学、帝京大学などでも「大学付属校」から「医学部」へ内部進学できるようです。
「医学部進学希望者も、慶応以外の大学付属校は候補から外れることになる」との説明は誤りではありませんか。問題なしとの判断であれば、その根拠も併せて教えてください。
誤りであれば、西村様には次号での訂正掲載をお願いします。御誌では読者からの間違い指摘を無視してミスを放置する対応が常態化しています。日本を代表する経済メディアとして責任ある行動を心掛けてください。
◇ ◇ ◇
※今回取り上げた記事「進学校、付属校選びの結論~学校は“空気”で選べ」
https://premium.toyokeizai.net/articles/-/27037
※記事の評価はD(問題あり)
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