2017年12月22日金曜日

どうしたFACTA? 高島屋広報室長らに根拠薄弱な個人攻撃

今回もFACTAに載った「メディアとしての品性を疑いたくなる記事」を取り上げたい。1月号の「インサイド~30代女性社員押し潰した高島屋の『社内SNS』」という記事は、根拠の乏しい個人攻撃にしか見えない。
甘木鉄道 甘木駅(福岡県朝倉市)※写真と本文は無関係です

記事の全文は以下の通り。

【FACTAの記事】

11月中旬、日本橋高島屋の売り場に、1人の30代女性社員が職場復帰した。来店客に笑顔を振りまく彼女だが、管理部門にいたのに顧客部門にいきなり移るのは珍しいという。事情を知る同僚は「彼女はもともと、エース級と目されていたが、パワハラで休職していたのです」と明かす。

関係者によると彼女は休職前、高島屋の管理部門が集まる茅場町のオフィスで社内報の編集を担っていた。広報経験者とはいえ、自ら取材・撮影・執筆するのは初めてのことなので、2016年に配属された当初から「大丈夫か」と心配されたという。

前任者が12年間も担当してきた社内報を、彼女が一人で作ることになり、前任者は「広報室副室長」という新設ポストに収まり、彼女のお目付け役になった。その上司に当たる室長(女性)は「社長のお気に入り」(ある社員)であり、彼女は配属直後から、室長と副室長に厳しく叱責される姿が目撃されている

17年夏以降、彼女の業務量が急増する。室長と副室長が社内SNS「ローズスマイル」を立ち上げ、その編集と運営を、彼女に押しつけたからだ。社員と一部取引先がパスワードで鍵をかけたサイトを閲覧でき、「社内のコミュニケーションを活性化する」との触れ込みで始めたSNSだが、登録率は5%にも満たない不人気だ。関係者は「新味がなく看板倒れ。対面販売が第一の百貨店がSNSでコミュニケーションを図る発想に違和感を覚える人が多い」と言う。

プレッシャーに苦しむ彼女は体調を崩し、夏から秋にかけて休職に追い込まれた。ところが、彼女の休職中も、広報室は「社内SNSでコミュニケーションの質と量を高める」と自画自賛したうえ、外部講演を募集するなど成果をアピールする始末。さすがに「部下を潰したサイトを社外宣伝するとは思いやりがなさすぎる」と、関係者は絶句する

◇   ◇   ◇

記事が標的にしているのは高島屋の「広報室副室長」と「室長(女性)」だ。経営陣でもないこのクラスの人物を取り上げる意味があるのかも疑問だが、それを受け入れるとしても記事の内容は看過できない。記事ではこの2人が部下に「パワハラ」をしたと断定的に描いている。名前は伏せているものの、役職を明記しているのだから、関係者には誰のことか明白なはずだ。
古賀病院21(福岡県久留米市)※写真と本文は無関係です

2人のパワハラが明らかな事実ならば、まだ分かる。だが「彼女は配属直後から、室長と副室長に厳しく叱責される姿が目撃されている」といった程度の根拠しか記事では示していない。仮に「彼女」が「厳しく叱責され」たとしても、それだけでは「パワハラ」とは言い難い。個人を特定できる形で「パワハラ」をした人物だと断定的に描くならば、もっと明確な根拠を示すべきだ。

室長(女性)」に関する「『社長のお気に入り』(ある社員)であり」との記述も、本筋と関係ないところで「室長(女性)」を攻撃しようとする意図を感じる。この手の記事を載せるFACTA編集部の気が知れない。

部下が「パワハラで休職」したのに、「広報室副室長」と「室長(女性)」が責任を問われていないというのならば、「パワハラ」の明確な証拠を示して処分を求めればいい。それをせずに「『部下を潰したサイトを社外宣伝するとは思いやりがなさすぎる』と、関係者は絶句する」などと「思いやり」の問題に持っていくのも感心しない。高島屋の広報室内の「思いやり」の問題は、FACTAが取り上げるべき話なのか。

それに「サイトを社外宣伝する」のは、サイトの「編集と運営」を担ってきた「彼女」の功績を称える「思いやり」とも思える。少なくとも自分だったら、自分が関わってきたサイトを称賛されて悪い気はしない。


※今回取り上げた記事「インサイド~30代女性社員押し潰した高島屋の『社内SNS』
https://facta.co.jp/article/201801008.html

※記事の評価はD(問題あり)。

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