一蘭 本社総本店(福岡市) ※写真と本文は無関係です |
そして最終版では「現金流出による」という文言が消えていた。この件では筆者らに以下の内容で問い合わせを送っている。
【日経への問い合わせ】
日本経済新聞社 堤健太郎様 桜井豪様
21日の日本経済新聞朝刊総合1面に載った「真相深層~前田道路、資産削減の奇策 配当6倍 前田建設TOBに対抗」という記事についてお尋ねします。「前田道路」が決めた今回の対抗策を「価値ある資産を流出させる『クラウンジュエル』に似ている」とした上で12版の記事では以下のように解説しています。
「07年には韓国サムスン電子が米半導体大手サンディスクへの買収を画策した際に使われた。サンディスクが東芝へ生産設備の一部を売却。結果、サムスン側は買収を断念した。前田道路は配当だが、現金流出による資産縮小という点は同じだ」
「サンディスクが東芝へ生産設備の一部を売却」したのならば「サンディスク」にとっては「現金流出による資産縮小」とはなりません。逆に「売却」によって「現金」が入ってきます。「現金流出による資産縮小という点は同じだ」との説明は誤りではありませんか。問題なしとの判断であれば、その根拠も併せて教えてください。
ちなみに、最終版では「現金流出による」との文言がなくなっています。誰かが誤りに気付いたのでしょう。
ただ「現金流出による」を削れば済むとは思えません。「生産設備の一部」を売却すれば「生産設備」の「資産」は「縮小」しますが、一方で現金が入ってきます。現金ももちろん「資産」です。なので単純に「資産縮小という点は同じだ」とは言えません。「前田道路は配当だが、資産縮小という点は同じだ」との説明も「問題あり」と見るべきではありませんか。
問い合わせは以上です。回答をお願いします。御紙では読者からの間違い指摘を無視する対応が常態化しています。「世界最強のビジネスメディア」であろうとする新聞社の一員として責任ある行動を心掛けてください。
◇ ◇ ◇
※今回取り上げた記事「真相深層~前田道路、資産削減の奇策 配当6倍 前田建設TOBに対抗」
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20200221&ng=DGKKZO55897360Q0A220C2EA1000
※記事の評価はD(問題あり)。堤健太郎記者への評価は暫定C(平均的)から暫定Dへ引き下げる。桜井豪記者への評価も暫定でDとする。堤記者に関しては以下の投稿も参照してほしい。
前田道路と前田建設を「親子」としていた日経がやっと軌道修正
https://kagehidehiko.blogspot.com/2020/01/blog-post_25.html
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