2020年2月16日日曜日

「や」の使い方が拙い日経1面「三井住友銀、株取得で再生支援」

16日の日本経済新聞朝刊1面に載った「三井住友銀、株取得で再生支援 5年で1000億円」という記事は問題が目立った。まずは最初の段落を見ていく。
筑後川橋(福岡県久留米市)※写真と本文は無関係です

【日経の記事】

銀行が株式を取得したうえで企業再生や事業承継の支援に乗り出す動きが本格化する。三井住友銀行は新設の投資子会社を通じ、4月からこの手法で業績低迷や後継者が見つからない企業に対し、経営改善や支援企業探しを始める。銀行による株式保有制限の緩和が背景で、広島銀行も新会社を立ち上げる。超低金利の中で、新たな収益源に育てる狙いもある。



◎昔から「本格化」していたような…

日経は元々「」の使い方が下手だ。「業績低迷や後継者が見つからない企業に対し~」と書くと「」で並立関係にしているのは「業績低迷」と「後継者」、あるいは「業績低迷」と「後継者が見つからない企業」になる。いずれにしても不自然だ。

例えば「後継者が見つからない企業や業績低迷企業に対し~」とすれば問題は解消する。「企業」が続くのを嫌うならば「業績が低迷していたり後継者が見つからなかったりする企業に対し~」とする手もある。

記事の中身に関して言えば「銀行が株式を取得したうえで企業再生や事業承継の支援に乗り出す動き」は昔から「本格化」していたはずだ。「銀行による株式保有制限の緩和」を受けた動きならば「銀行が5%超の株式を取得したうえで」などとすべきではないか。

続きを見ていこう。

【日経の記事】

三井住友銀は2月に投資会社のSMBCキャピタル・パートナーズを設立した。企業規模にかかわらず業績不振や後継者難の企業から普通株や優先株を取得する。1件あたりの投資額は数億円から100億円程度とし、5年後をめどに1千億円規模の残高をめざす。

出資後には、コンサルティング会社の経営共創基盤やデロイトトーマツグループと組んで投資先に人材を送り、収益力の改善や事業を承継する企業を探す。たとえば競争力の高い製品を抱えるなど強みがあるのに、業績が低迷している企業の支援などを想定している。



◎どの程度の出資比率を想定?

SMBCキャピタル・パートナーズ」がどの程度の出資比率を想定しているかは必ず入れたい情報だ。「1件あたりの投資額は数億円から100億円程度」よりも重要性が高い。「三井住友銀行」が明らかにしていないならば、その点を明示してほしい。特に、子会社化する選択があるのかどうかは知りたい。

付け加えると「2月に投資会社のSMBCキャピタル・パートナーズを設立した」という書き方は感心しない。今は2月なので、できれば日付を入れたい。日付が分からないのならば「2月初めに」などでもいい。

朝刊1面の記事でこの完成度では辛い。


※今回取り上げた記事「三井住友銀、株取得で再生支援 5年で1000億円
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20200216&ng=DGKKZO55695860V10C20A2MM8000


※記事の評価はD(問題あり)

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