2018年1月19日金曜日

訂正は出したが…週刊エコノミスト金山隆一編集長の残念な対応

週刊エコノミスト1月23日号に訂正が出た。「1月2・9日合併号56ページ『出口の迷路』で、『しかし、そうすると含み益が現実化してしまう』とあるのは、含み損の誤りでした」となっている。この件では昨年末に同誌編集部に問い合わせを送っているが、訂正掲載後も回答はなかった。
筑後川と耳納連山(福岡県久留米市)※写真と本文は無関係です

訂正は筆者から要請されて渋々出したのだろう。それでも載せないより載せた方がいい。後は、間違い指摘をしてきた読者に対して、きちんと回答できればよいのだが…。メンツの問題もあって難しいのか。残念ではある。

編集部に送ったメールの内容を改めて紹介しておきたい。



【エコノミストへのメール(12月26日)】

週刊エコノミスト編集部 担当者様   野口悠紀雄様

御誌を定期購読している鹿毛と申します。

2018年1月2・9日合併号の「出口の迷路~金融政策を問う(13)短期金利2%なら36兆円の逆ザヤに」という記事についてお尋ねします。記事には「(日銀が)金利増による支払増を避けるためには、国債を売却して当座預金残高を減らす必要がある。しかし、そうすると含み益が現実化してしまう。それが具体的にどの程度の損失になるかは、国債保有額、償還までの残存期間、そして、金利上昇幅による」との記述があります。

含み益が現実化してしまう」のであれば、「利益」が出そうなものですが、「それが具体的にどの程度の損失になるかは~」と「損失」の話が続きます。この後にも「(国債を)一気に売却しても満期持ちしても、損失額は大きくは変わらないということになる」などと出てきます。記事中の「含み益」は「含み損」の誤りではありませんか。問題なしとの判断であれば、その根拠も併せて教えてください。

御誌では、読者からの間違い指摘を無視する対応が常態化しています。日本を代表する経済メディアとして責任ある行動を心掛けてください。


【エコノミストへのメール(12月31日)】

週刊エコノミスト編集長 金山隆一様

御誌を定期購読している鹿毛と申します。

2018年1月2・9日合併号の「出口の迷路~金融政策を問う(13)短期金利2%なら36兆円の逆ザヤに」という記事の中で「含み益」となっているのは「含み損」の誤りではないかとの問い合わせを2017年12月26日にしました。

筆者である野口悠紀雄氏からは「正しくは『含み損』です」「編集部に訂正掲載を依頼します」との回答をいただいています。しかし、12月31日の段階で御誌からの回答は届いていません。

定期購読者から間違い指摘を受け、筆者も誤りを認めているのに、読者への回答はしないとの御誌の姿勢に正しさはあるのでしょうか。

◇   ◇   ◇

※金山隆一編集長に関しては以下の投稿も参照してほしい。

FACTAに「声」を寄せた金山隆一エコノミスト編集長に期待
http://kagehidehiko.blogspot.jp/2016/12/facta_25.html

週刊エコノミスト金山隆一編集長への高評価が揺らぐ記事
http://kagehidehiko.blogspot.jp/2017/01/blog-post_12.html

週刊エコノミスト編集長が見過ごした財産ネットの怪しさ
http://kagehidehiko.blogspot.jp/2017/01/blog-post_14.html

「無理のある回答」何とか捻り出した週刊エコノミストを評価
http://kagehidehiko.blogspot.jp/2017/01/blog-post_94.html

東芝は「総合重機」? 週刊エコノミスト金山隆一編集長に質問
http://kagehidehiko.blogspot.jp/2017/02/blog-post_57.html

ついに堕ちた 週刊エコノミスト金山隆一編集長に贈る言葉
http://kagehidehiko.blogspot.jp/2017/03/blog-post_8.html

駐車違反を応援? 週刊エコノミスト金山隆一編集長
http://kagehidehiko.blogspot.jp/2017/03/blog-post_29.html

読者との「約束」守らぬ週刊エコノミスト金山隆一編集長
http://kagehidehiko.blogspot.jp/2017/05/blog-post_8.html

週刊エコノミストが無視した12の間違い指摘(2017年)
http://kagehidehiko.blogspot.jp/2017/12/122017.html

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