2017年10月8日日曜日

これでニュース記事? 日経「ユニクロユー 3シーズン目に」

日本経済新聞の企業ニュース記事は総じてレベルが低い。中でもベタ記事は、ニュース記事としての体を成していないものが目立つ。7日の朝刊企業1面に載った「『ユニクロ ユー』3シーズン目に ルメール氏コラボ」という記事はその典型だ。
豪雨被害を受けたJR日田彦山線(大分県日田市)
           ※写真と本文は無関係です

記事の全文は以下の通り。

【日経の記事】

ファーストリテイリング傘下のユニクロは6日、元エルメスのデザイナー、クリストフ・ルメール氏が商品開発を主導した「ユニクロ ユー」の秋冬商品を本格発売した。縫い目のないニットのワンピースなどを提案する。新しい素材や縫製技術を採用し、次世代の洋服の形を提案する取り組みは今回が3シーズン目となる

目玉商品はホールガーメントで作り上げた商品群「3D U―Knit」。編み機大手の島精機製作所と設立した共同出資会社が手がける。縫い目のない立体的なシルエットが特徴で、女性用ワンピース3型のほかセーターやスカートを販売する。


◎何がニュース?

見出しから判断すると「ユニクロ ユー」が「3シーズン目」を迎えたことがニュースなのだろう。記事の書き出しからは「ユニクロ ユー」が「秋冬商品を本格発売した」ことがニュースだとも解釈できる。いずれにしても「どこにニュース性があるの?」と思ってしまう。記事を読む限り、「3シーズン目」に従来と大きく変えたところもなさそうだ。

付け加えると、何の説明もなしに「ホールガーメント」と出てくるのも苦しい。「縫い目のないニット」と関連があるのかもしれないが、記事からは判断できない。

記事を書いた記者も問題だが、企業報道部のデスクがそのまま紙面化してしまうのも怖い。完成度の低い記事に慣れ過ぎて感覚が麻痺しているのだろうか。


※今回取り上げた記事「『ユニクロ ユー』3シーズン目に ルメール氏コラボ
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20171007&ng=DGKKZO22022680X01C17A0TJ1000

※記事の評価はE(大いに問題あり)。

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