2016年7月25日月曜日

「平成経済録」を緊急特集する週刊ダイヤモンドの拙速

週刊ダイヤモンドは何かがおかしい。7月30日号では「熱狂と挫折の『平成』経済録」という21ページの緊急特集を組んでいる。気になるのは、なぜこれが「緊急」なのかだ。特集では冒頭で以下のように説明している。
耳納連山(福岡県久留米市) ※写真と本文は無関係です

【ダイヤモンドの記事】

天皇陛下が「生前退位」の意向を示されたとの報が世界を駆け巡った。皇室典範の改正といったハードルもあるが、実現すれば「時代」が変わる。平成という時代に焦点が当たっている今、熱狂と挫折の間で揺れ続けた「平成」経済録をお届けする。

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特集には以下のような記述もある。

【ダイヤモンドの記事】

「生前退位」が現実のものとなれば、あと数年で新たな「時代」にバトンタッチすることになる。では、平成とはどんな時代だったのか、28年にわたる平成の経済史を振り返った。

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平成が終わった、あるいは終わる時期が明確になったという状況があれば、緊急に特集を組んで「平成の経済史」を振り返るのも理解できる。しかし、まだ「天皇陛下が『生前退位』の意向を示されたとの報が世界を駆け巡った」だけだ。天皇自らが公式に退位の意向を示したわけでもない。意向を公式に表明したとしても、実現するかどうかも分からない。その段階で「『生前退位』が現実のものとなれば、あと数年で新たな『時代』にバトンタッチすることになる」と意義付けして、しかも緊急で特集を組むのは、いかにも拙速だ。

しかも中身は平成元年と現在の経済情勢を比べているだけで新味に欠ける。生前退位の方針が固まった段階での緊急特集としてこの内容ならば、「こんなものかな」と納得できる。しかし、必然性に欠ける段階でわざわざ「緊急特集」と銘打つのであれば、自ずと要求水準は上がってくる。その期待に応えているかと言えば、答えは否だ。


※特集全体の評価はC(平均的)。特集の責任者を浅島亮子、竹田孝洋、山口圭介の3人の副編集長だと推定し、浅島副編集長への評価を暫定B(優れている)から暫定Cへ引き下げる。暫定でCとしていた竹田副編集長はCで確定とする。山口副編集長はF(根本的な欠陥あり)を維持する。F評価については「頭取ランキング間違い指摘を無視 ダイヤモンドの残念な対応」を参照してほしい。

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