旧グラバー住宅(長崎市)※写真と本文は無関係 |
記事の一部を見ていこう。
【日経の記事】
12日の欧州金融市場では欧州中央銀行(ECB)が金融緩和策を発表後、ユーロ圏の国債相場が乱高下した。「想定以上に積極的」との解釈から利回りは発表直後に急低下(債券価格は上昇)したが、追加緩和の余地が乏しいとの見方が徐々に増え、急速に切り返した。ドラギ総裁からトップを引き継ぐラガルド氏の出方を見極めたいとの空気が広がっている。
ドイツの10年物国債利回りは12日、前日比0.05%高いマイナス0.51%と、8月上旬以来の高さで終えた。ECBの政策発表直後にはマイナス0.64%まで下がったが、債券買いは続かず利回りは上昇に転じた。フランスの10年債利回りも一時マイナス0.37%まで下げてから切り返し、小幅に高いマイナス0.24%程度で終えた。
◎動きが小さすぎるような…
「ドイツの10年物国債利回り」は「前日」がマイナス0.56%。それが「ECBの政策発表直後にはマイナス0.64%まで下がった」。まず下に0.08%分動いている。結局「マイナス0.51%」に戻したので、今度は上に0.13%分。つまり上下に0.1%前後の幅で変動しただけだ。これは「乱高下」なのか。
「フランスの10年債利回りも一時マイナス0.37%まで下げてから切り返し、小幅に高いマイナス0.24%程度で終えた」とも筆者の篠崎健太記者は書いている。これも0.1%レベルの変動に過ぎない。
「通常の値動きから見れば十分に『乱高下』だ」「変動率で見るとかなり大きくなる」といった弁明はできるかもしれない。しかし、一般的な感覚で言えば「乱高下」ではないだろう。
※今回取り上げた記事「欧州国債利回り乱高下~緩和策受け 『ラガルド体制』見極め」
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20190913&ng=DGKKZO49766880T10C19A9EAF000
※記事の評価はC(平均的)。篠崎健太記者への評価はD(問題あり)からCへ引き上げる。篠崎記者に関しては以下の投稿も参照してほしい。
肝心の情報がない日経 篠崎健太記者「仏メディア、3社関係改善を期待」
https://kagehidehiko.blogspot.com/2019/01/3.html
必須情報が抜けた日経「独決済ワイヤーカードに空売り規制」
https://kagehidehiko.blogspot.com/2019/02/blog-post_20.html
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