2022年1月17日月曜日

福井村田製作所の工場が一部停止しても「生産に影響なし」の理由が謎な日経の記事

17日の日本経済新聞朝刊ビジネス面に載った「福井村田製作所の工場、コロナで一部停止~再びクラスター」という記事は理解に苦しんだ。全文は以下の通り。

夕暮れ時の筑後川

【日経の記事】

村田製作所は16日、生産子会社の福井村田製作所(福井県越前市)で従業員の新型コロナウイルスの感染が拡大し、15日から一部で操業を停止したと明らかにした。同社によると県から感染者集団(クラスター)が発生したと認定された。工場では主力の積層セラミックコンデンサー(MLCC)などを生産するが「生産や出荷に影響はない」(同社)としている。

福井村田製作所では1月に入って新型コロナの感染者が増えていた。全従業員約8千人のうち、感染者は16日に5人増え、累計で116人となった。自宅待機者も累計1256人にのぼる。クラスターが発生したのは武生事業所(同市)の生産棟の一部フロアで、約260人が働いている。

感染拡大を受けて、福井村田製作所は全従業員を対象に1日約1千人の規模で自主的なPCR検査を実施している。同社では2021年8月にも大規模なクラスターが発生し、一時すべての生産ラインを停止していた。同社は「多くの方に迷惑をかけ、おわびする」としている。


◎「影響はない」?

福井村田製作所」では「一部で操業を停止した」のに「生産や出荷に影響はない」らしい。在庫があれば「出荷に影響はない」かもしれないが、「生産」には「影響」が出そうなものだ。なぜ「一部で操業を停止」しても「生産」への「影響」をゼロに抑えられるのか。その説明は欲しい。記者は取材時に疑問を持たなかったのか。

気になる点は他にもある。「生産や出荷に影響はない」はずなのに、「多くの方に迷惑をかけ、おわびする」という「福井村田製作所」のコメントが出てくる。実は「生産や出荷に影響」が出ているのか。それとも「2021年8月にも大規模なクラスターが発生し、一時すべての生産ラインを停止していた」ことへの今さらながらの「おわび」なのか。あるいは今年に入って再び「クラスターが発生」したことを顧客ではなく地域社会に「おわび」しているのか。

色々と分からない記事だった。

個人的には「生産や出荷に影響はない」のならば、「おわびする」必要はないと感じる。


※今回取り上げた記事「福井村田製作所の工場、コロナで一部停止~再びクラスター

https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20220117&ng=DGKKZO79267670W2A110C2TB0000


※記事の評価はD(問題あり)

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