2015年11月28日土曜日

ダイヤモンドに圧勝 日経ビジネス「企業研究 ハイデイ日高」

日経ビジネスが11月30日号でハイデイ日高を取り上げていた。週刊ダイヤモンド11月21日号にも、この会社の分析記事が出ていたので、どうしても比較して読んでしまう。結果は日経ビジネスの圧勝だった。とは言え、「企業研究(ハイデイ日高) 大衆中華 駅前に執念」(68~72ページ、筆者は河野紀子記者)という日経ビジネスの記事も、「毎年40店の出店を続ける」「年間30~40店舗をコンスタントに出店している」との説明が、どうも怪しい。これに関して日経BP社へ問い合わせを送ったので、その内容を見てほしい。

【日経BP社への問い合わせ】
秋月の目鏡橋(福岡県朝倉市) ※写真と本文は無関係です


日経ビジネス 河野紀子様 

11月30日号のハイデイ日高の記事についてお尋ねします。記事では同社を紹介する中で「毎年40店の出店を続ける」「年間30~40店舗をコンスタントに出店している」と書かれています。しかし、同社のIR資料で新規出店数を確認すると、2013年2月期は23店、14年2月期は35店、15年2月期は25店となっています。直近3期で30未満の新規出店が2期もあっては「年間30~40店舗をコンスタントに出店している」とは言えません。 

「毎年40店の出店を続ける」に関してはさらに厳しく、10年2月期まで見ても一度も出店数が40に達していません。出店数に関する記事の説明は誤りと考えてよいのでしょうか。正しいとすれば、その根拠も教えてください。 

せっかくの機会なので、記事に対する感想も述べておきます。上記の問題はともかく、全体としては手堅くまとめていたと思えます。読みやすかったし、読んでためになる内容にもなっていました。しっかりした記事に仕上げるための素地は、十分に整っていると言えます(ここでは、デスクの力量は考慮しません)。今後は「自分だからこその視点をどう記事に投影していくか」を考えて記事を書いてください。 

ハイデイ日高に関しては、週刊ダイヤモンド11月21日号の「数字で会社を読む」でも取り上げていましたが、完成度の面では河野記者の記事が圧倒しています。ダイヤモンドの記事に問題がありすぎるという面はありますが…。 

では、お忙しいところ恐縮ですが、回答をよろしくお願いします。

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今回の記事には「神田正会長に聞く」というインタビュー記事が付いている。この中に「30~40店舗しか出してきませんでした」という神田会長の発言がある。実際の新規出店数を確認せずに、会長が語った数字をインタビュー記事以外にもそのまま使ったのだろうか。もちろん、こちらが的外れな問い合わせをしている可能性もあるので、とりあえずは回答を待とう。ここまで日経BP社はきちんと回答をしているのだから。

※出店数の説明には問題があるとの前提で、記事の評価はC(平均的)とする(そうでなければB=優れている)。暫定でDとしていた河野紀子記者の評価は暫定Cに引き上げる。

※ダイヤモンドがハイデイ日高を取り上げた記事に関しては、「週刊ダイヤモンド 素人くささ漂う須賀彩子記者への助言」を参照してほしい。

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