2016年11月12日土曜日

原油高を歓迎する日経ビジネス田村賢司編集委員の誤解

日経ビジネスの田村賢司主任編集委員に経済記事を書かせるのは、やはり無理がある--。11月14日号の「スペシャルリポート~株式・為替・原油…悪化懸念遠のく 成長戦略、動かす好機」という記事を読んで、改めて確信した。中国景気の落ち着きや円安を見て「日本経済を取り巻く環境が急速に良くなってきた」と判断するのは分かる。だが原油高をその列に加えるのは奇妙だ。田村編集委員には大きな誤解があるのだろう。
成田山新勝寺(千葉県成田市) ※写真と本文は無関係です

記事の当該部分は以下の通り。

【日経ビジネスの記事】

今年2月11日、WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で、1バレル26ドル台に下落した原油は、9月末の石油輸出国機構(OPEC)総会で減産に合意。50ドル台を回復した。今後、具体的な減産方策が決められなければ、合意は宙に浮きかねないが、大幅下落の恐れは遠のいた。

外国人投資家の日本株買いがどこまで続くかは不透明だが、日本の外部環境は暖かさを取り戻してきたようだ。

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「風が吹けば桶屋が儲かる」的な話を強引に作れば、「原油高は日本にプラス」と主張できるかもしれない。しかし、田村編集委員はそれすら試みていない。記事から判断すると、田村編集委員は「原油高が日本にマイナスになる可能性なんてあるの?」ぐらいに考えていそうだ。

原油を輸入に頼っている日本にとって、原油高は交易条件の悪化につながる。海外への富の流出が増えると言い換えてもいい。部分的にはプラスの影響もあるが、日本経済全体で見れば明らかにマイナスだ。

今回の記事で田村編集委員は「医療費をはじめとする社会保障費が増え続けるままでは、懸案の消費低迷から抜け出せないだろう」とも書いている。消費低迷から抜け出したいのに、原油高を受けて「日本の外部環境は暖かさを取り戻してきたようだ」と書く気持ちが理解できない。「ガソリン価格が高くなったから、今度の休みは思い切ってクルマで遠出しよう」という人が多いとでも田村編集委員は考えているのだろうか。

田村編集委員は経済記事の書き手としての適性を決定的に欠いている。疑う余地はほとんどない。早期の引退を勧告したい。


※記事の評価はD(問題あり)。田村賢司主任編集委員への評価はDを維持する。田村編集委員に関しては以下の投稿も参照してほしい。

間違い続出? 日経ビジネス 田村賢司編集委員の記事(1)
http://kagehidehiko.blogspot.jp/2015/11/blog-post_8.html

間違い続出? 日経ビジネス 田村賢司編集委員の記事(2)
http://kagehidehiko.blogspot.jp/2015/11/blog-post_11.html

間違い続出? 日経ビジネス 田村賢司編集委員の記事(3)
http://kagehidehiko.blogspot.jp/2015/11/blog-post_12.html

日経ビジネス「村上氏、強制調査」田村賢司編集委員の浅さ
http://kagehidehiko.blogspot.jp/2015/12/blog-post_6.html

日経ビジネス田村賢司編集委員「地政学リスク」を誤解?
http://kagehidehiko.blogspot.jp/2016/04/blog-post.html

日経ビジネス田村賢司主任編集委員 相変わらずの苦しさ
http://kagehidehiko.blogspot.jp/2016/06/blog-post_12.html

「購入」と「売却」を間違えた?日経ビジネス「時事深層」
http://kagehidehiko.blogspot.jp/2016/09/blog-post_30.html

「日銀の新緩和策」分析に難あり日経ビジネス「時事深層」
http://kagehidehiko.blogspot.jp/2016/10/blog-post.html

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