2018年10月25日木曜日

「編集権の独立」は捨てた? 日経「大迫傑選手」の広告連動記事

25日の日本経済新聞朝刊35ページの特集面に「大迫、米で鍛えた走り~シカゴマラソンで日本新の2時間5分50秒『自分超える それが楽しみ』」という記事が載っており、他の2本の記事も含めて「大迫特集」となっている。それだけならば何の問題もない。引っかかるのは右隣の34ページの全面広告だ。
伐株山(大分県玖珠町)から見た風景
       ※写真と本文は無関係です

大迫傑選手」の姿が大きく映った写真を使い「日本記録、おめでとう。デルタ航空は大迫傑選手のさらなる挑戦を応援します。」 との文字を左上に大きく掲げている。特集と広告が連動しているのは明らかだ。かつての日経では、この手の広告連動は禁じ手だったはずだが…。

「広告が集まらないから仕方がない。背に腹は代えられない」と言うのであれば、広告連動を明確にした「広告特集」のような形で紙面を作ってほしい。

今回の「特集面」は通常の記事を載せる形になっている。しかし、右ページの全面広告を見ると「広告主の意向とは関係なく記事を作っている」とはとても思えない。実際に記事は「大迫傑選手」をひたすら持ち上げる内容になっている。

日経は自ら定めた「行動規範」の中で「取材・報道に際しては、中正公平に徹し、編集権の独立を堅持し、迅速で正確な情報を提供する」と宣言している。しかし「編集権の独立」に関しては「絵に描いた餅」となりつつあるようだ。


※今回取り上げた記事「大迫、米で鍛えた走り~シカゴマラソンで日本新の2時間5分50秒『自分超える それが楽しみ』
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20181025&ng=DGKKZO36864150U8A021C1UUT000


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