2018年12月5日水曜日

ノーベル賞「ほとんどが地方公立高校出身」と週刊ダイヤモンドは言うが…

週刊ダイヤモンド12月8日号の特集「日本人はもうノーベル賞を獲れない~科学技術立国の危機」について、さらに問題点を指摘したい。今回は、日本のノーベル賞受賞者の「ほとんどが地方の公立高校出身」かどうかを考えたい。ダイヤモンド編集部には以下の内容で問い合わせを送った。
長崎大学医学部(長崎市)※写真と本文は無関係

【ダイヤモンドへの問い合わせ】

週刊ダイヤモンド編集長 深澤献様  土本匡孝様 村井令二様 西田浩史様 船木春仁様

12月8日号の特集「日本人はもうノーベル賞を獲れない~科学技術立国の危機」の中の「ノーベル賞を生む高校・大学」という記事についてお尋ねします。記事では「ノーベル賞受賞者の出身高校に注目すると、所在地は西日本に多く、東日本は少ない。また、ほとんどが地方の公立高校出身である」と説明しています。しかし「ほとんどが地方の公立高校出身」とは思えません。

地方=三大都市圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、愛知県、大阪府、京都府、兵庫県)以外」との前提で見ると、記事に付けた表に出てくる26人のうち「地方の公立高校出身」は12人と半数に届きません。「地方=首都圏(東京都、神奈川県、千葉県)以外」としても、「地方の公立高校出身」は19人止まりで「ほとんどが地方の公立高校出身」とはなりません。記事の説明は誤りではありませんか。問題なしとの判断であれば、その根拠も併せて教えてください。

付け加えると「西日本に多く、東日本は少ない」という説明も苦しい気がします。記事では中部地方を「西日本」に入れています。間違いではありませんが、「東日本」に分類する場合もあります。中部を「東日本」にすれば「西日本」と「東日本」はほぼ同じです。

さらに苦しいのが以下のくだりです。

世界的研究で注目を浴びる理系研究者の輩出では、非関東の公立高校が強いという傾向は、“数学のノーベル賞”といわれるフィールズ賞でも同様だった。日本人の受賞者である、小平邦彦氏(1954年)、広中平祐氏(70年)、森重文氏(90年)の3人を見ても、広中氏は山口県立柳井高校、森氏は中部地区トップの名門私立、東海高校(愛知県)出身で、いずれも西日本にある。唯一、小平氏は東京都立小石川中等教育学校の出身だが、長野県立松本深志高校からの転校組だ

日本人の受賞者」が「3人」しかいない「フィールズ賞」で傾向を見て意味があるのかと思いますが、それを良しとしても「非関東の公立高校が強い」感じはしません。「非関東の公立高校」出身は1人だけで「長野県立松本深志高校からの転校組」である「小平邦彦氏」を0.5人としても1.5人です。かなり無理がありませんか。

最後に1つ付け加えておきます。

企業内研究所の研究」という記事に付けた「最もイノベーティブな企業」のランキングはロゴで企業名を表していますが、「GE」のロゴはそこから企業名を読み取るのが困難です。分かりにくい作りは避けてください。

問い合わせは以上です。回答をお願いします。御誌では読者からの間違い指摘を無視する対応が常態化しています。日本を代表する経済メディアとして責任ある行動を心掛けてください。

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※今回取り上げた特集「日本人はもうノーベル賞を獲れない~科学技術立国の危機
http://dw.diamond.ne.jp/articles/-/25218


※特集や担当者らの評価は訂正などの対応を見て決めたい。この特集に関しては以下の投稿も参照してほしい。

冒頭から誤り? 週刊ダイヤモンド「日本人はもうノーベル賞を獲れない」
https://kagehidehiko.blogspot.com/2018/12/blog-post_4.html

「先進国で最低」が強引な週刊ダイヤモンド「日本人はもうノーベル賞を獲れない」
https://kagehidehiko.blogspot.com/2018/12/blog-post_6.html

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