2018年12月2日日曜日

「麻垣康三」で自民党総裁になったのは1人? 日経 藤田哲哉記者に問う

2日の日本経済新聞朝刊総合3面に載った「風見鶏~いでよ、総裁候補の一群」という記事はそれほど悪い出来ではないが、引っかかる説明があった。「麻生太郎、谷垣禎一、福田康夫の3氏と安倍晋三首相」に関して「3人は首相となり1人は自民党総裁になった」と藤田哲哉記者は書いている。本当にそうだろうか。
日本橋高島屋 S.C.(東京都中央区)
       ※写真と本文は無関係です

日経には以下の内容で問い合わせを送った。

【日経への問い合わせ】

日本経済新聞社 藤田哲哉様

2日朝刊総合3面の「風見鶏~いでよ、総裁候補の一群」という記事についてお尋ねします。記事では「小泉政権下ではまた漢字で『麻垣康三』(麻生太郎、谷垣禎一、福田康夫の3氏と安倍晋三首相)と称された。3人は首相となり1人は自民党総裁になった」と説明しています。これを信じれば「麻垣康三」のうち3人は「自民党総裁」になっていないはずです。しかし、実際には全員が「自民党総裁」を経験しています。

3人は首相となり1人は自民党総裁になった」との説明は誤りではありませんか。問題なしとの判断であれば、その根拠も併せて教えてください。「全員が自民党総裁となり3人は首相も務めた」と伝えたかったのでしょうが、そうは書いていません。控えめに言っても、誤解を招く書き方になっています。

付け加えると、記事中の「NAISの会のように、ときの政権の『次』をうかがう総裁候補の一群は、政治家の姓名やイニシャルを合わせて言い表されることがある」という説明も引っかかりました。「NAISの会」のメンバーである「根本、安倍、石原、塩崎の4氏」は「ときの政権の『次』をうかがう総裁候補の一群」と言えたでしょうか。特に「現在、厚生労働相を務める根本匠氏」が「2000年ごろ」に「総裁候補」だった印象はありません。

記事では「小泉政権下ではまた漢字で『麻垣康三』(麻生太郎、谷垣禎一、福田康夫の3氏と安倍晋三首相)と称された」とも記しています。ここには「石原、塩崎」の両氏も出てきません。「NAISの会」を「総裁候補の一群」と見なすのは無理がありませんか。

問い合わせは以上です。お忙しいところ恐縮ですが、回答をお願いします。御紙では、読者からの間違い指摘を無視する対応が常態化しています。「世界トップレベルのクオリティーを持つメディア」であろうとする新聞社の一員として、責任ある行動を心掛けてください。

◇   ◇   ◇


追記)結局、回答はなかった。


※今回取り上げた記事「風見鶏~いでよ、総裁候補の一群
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20181202&ng=DGKKZO38443680S8A201C1EA3000


※記事の評価はD(問題あり)。 藤田哲哉記者への評価も暫定でDとする。

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