2017年10月2日月曜日

東芝メモリ買い手を「強盗と詐欺師」に見せる週刊ダイヤモンド

東芝メモリの売却に関する日本経済新聞の報道については、色々と問題点を指摘してきた。だが、週刊ダイヤモンド10月7日号の「DIAMOND REPORT~遅過ぎた決着 東芝メモリ売却 買い手が二転三転した理由と代償」という記事に比べれば、日経の方がしっかり書けている。ダイヤモンドの記事には書き手のモラルを疑いたくなる記述もあった。まずはそこから見ていこう。
九州北部豪雨後の福岡県朝倉市 ※写真と本文は無関係です

【ダイヤモンドの記事】

相手は強盗と詐欺師」──。これは、交渉の最終局面で、ある政府系の関係者から飛び出した過激な発言だ。「片方は強欲な人で、片方は怪しげな人。東芝はどちらがいいのか決め切れない」との乱暴な例えは、交渉が極限状態にあることをうかがわせた。



◎犯罪者に例えるならば…

WD(ウエスタンデジタル)を中心に、米投資ファンドのKKRと結び付いた日米連合」と「米投資ファンドのベインキャピタルを幹事役として、ハイニックスなどが参加する日米韓連合」に関して「相手は強盗と詐欺師」というコメントを紹介している。これは酷い。

まず、どちらが「強盗」でどちらが「詐欺師」か明示していない。そもそも、強盗や詐欺に関わったわけでもないのに「強盗と詐欺師」に例えるのは好ましくない。両陣営が「強盗」でも「詐欺師」でもないのにこのコメントを使っても許されるとしたら、「そう言われても仕方のないくらい問題のある行動をしてきた」と思わせる材料が揃っている場合だろう。

しかし、「強盗と詐欺師」と呼ぶ理由について記事に具体的な話は全く出てこない。「片方は強欲な人で、片方は怪しげな人」という、これまた根拠に欠ける悪口の類のコメントを重ねているだけだ。相手の身になって考えれば筆者ら(千本木啓文記者と村井令二記者)も分かるはずだ。

例えば「千本木啓文記者と村井令二記者は、言ってみれば強盗と詐欺師。片方は強欲な人で、片方は怪しげな人だ」と根拠を示さず記事に書かれたら「なんで犯罪者扱いされなきゃいけないんだ」と憤りを感じないだろうか。


※今回取り上げた記事「DIAMOND REPORT~遅過ぎた決着 東芝メモリ売却 買い手が二転三転した理由と代償
http://dw.diamond.ne.jp/articles/-/21428


※記事の評価はE(大いに問題あり)。千本木啓文記者への評価は暫定C(平均的)から暫定Eへ引き下げる。村井令二記者への評価はEで確定とする。この記事については以下の投稿も参照してほしい。

東芝メモリ売却の「教訓」に説得力がない週刊ダイヤモンド
http://kagehidehiko.blogspot.jp/2017/10/blog-post_69.html

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