2020年3月17日火曜日

米ゼロ金利は「2008年の金融危機以来」? 日経 河浪武史記者に問う

日本経済新聞の河浪武史記者によると「FRB」の「ゼロ金利政策」は「2008年の金融危機以来」らしい。「2015年以来」が正しいのではないかと感じたので以下の内容で問い合わせを送った。
川の中の菜の花(福岡県久留米市)
     ※写真と本文は無関係です

【日経への問い合わせ】

日本経済新聞社 河浪武史様

16日の夕刊1面に載った「米、ゼロ金利復活 1%緊急利下げ~FRB、量的緩和再開 資産7000億ドル購入」という記事についてお尋ねします。冒頭に「米連邦準備理事会(FRB)は15日、緊急の米連邦公開市場委員会(FOMC)を開いて1.0%の大幅利下げに踏み切った。政策金利は0~0.25%となり、2008年の金融危機以来のゼロ金利政策を敷く」との記述があります。

FRB」による「ゼロ金利政策」は「2008年の金融危機以来」ではなく「2015年以来」ではありませんか。「15年末にはゼロ金利も解除」と記事中でも説明しています。

他のメディアでは「2008年のリーマン・ショック後に導入した実質ゼロ金利が約4年ぶりに復活する」(時事通信)、「リーマン・ショック後の2008年12月~15年12月以来となる『ゼロ金利』まで切り下げることを決めた」(朝日新聞)と説明しています。いずれも「2015年以来」と見ているのが分かります。

2008年の金融危機以来のゼロ金利政策」という記述は誤りと考えてよいのでしょうか。問題なしとの判断であれば、その根拠も併せて教えてください。

付け加えると「ダウ工業株30種平均が1日で2000ドル超の大幅な下落を記録するなど、金融市場は不安定さを増しており、迅速な政策決定で相場に『サプライズ』を与えて投資家心理を改善する狙いがある」とのくだりの「相場に『サプライズ』」という表現が気になりました。「相場」は「サプライズ」を受け取る主体ではありません。「市場に『サプライズ』」などとした方が適切でしょう。

問い合わせは以上です。回答をお願いします。御紙では読者からの間違い指摘を無視する対応が常態化しています。「世界最強のビジネスメディア」であろうとする新聞社の一員として責任ある行動を心掛けてください。



追記)結局、回答はなかった。


※今回取り上げた記事「米、ゼロ金利復活 1%緊急利下げ~FRB、量的緩和再開 資産7000億ドル購入
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20200316&ng=DGKKZO56817950W0A310C2MM0000


※記事の評価はD(問題あり)。河浪武史記者への評価はDを据え置く。河浪記者に関しては以下の投稿も参照してほしい。

「インフレはドル高招く」と日経 河浪武史記者は言うが…
http://kagehidehiko.blogspot.com/2016/12/blog-post_14.html

「米利上げ 独走強まる」に無理がある日経 河浪武史記者
https://kagehidehiko.blogspot.com/2018/07/blog-post_32.html

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