2022年9月13日火曜日

政府・トヨタの広報担当のつもり? 日経 金子冴月記者「経産相、自動運転『レベル4』に試乗」

「日本経済新聞は政府やトヨタ自動車の広報用メディアなのか」と思わせる記事が12日の夕刊ニュースぷらす面に出ていた。金子冴月記者が書いた「経産相、自動運転『レベル4』に試乗~米のトヨタ拠点を視察」という記事の全文は以下の通り。

錦帯橋

【日経の記事】

訪米中の西村康稔経済産業相は10日(日本時間11日)、シリコンバレーにあるトヨタ自動車の研究開発拠点を視察した。特定の条件下で運転を完全に自動化する「レベル4」を目指した試験車に乗車した。政府は2025年度までに全国40カ所でレベル4の自動運転サービスの実現を目標に掲げており、規制緩和など対応を急ぐ。

視察したトヨタ・リサーチ・インスティテュートは人工知能(AI)や自動運転、ロボットなどの最先端技術に関するトヨタ自動車の研究開発拠点だ。

西村氏は特定の場所であれば人が介在しない「レベル4」の実用化を目指した試験車で、市街地を10分ほど走行した。西村氏は後部座席に乗り、技術者が操作した。

乗車中は「安心して身を委ねられる」と話していたという。試乗後、記者団に「自動車が100年に1度の大きな変革期にきている。そのことを改めて肌で実感した」と語った。

自動運転車は、自動ブレーキや前方車追従などの機能がある「レベル1」や「レベル2」から、完全に車に運転を任せる「レベル5」まで、5段階にわかれる。

日本では4月、特定の条件下で運転を完全に自動化する「レベル4」を許可する制度を盛り込んだ道路交通法の改正案が成立した。経産省は22年度中にも福井県永平寺町でレベル4の自動運転の実現を目指している。

西村氏は記者団に対し、早ければ来月にも首相や関係閣僚とともに、自動車会社トップらと自動車がもたらす将来の社会を見据えた意見交換をしたいとの意向を示した。世界の自動車メーカーが競争を激化させる中、日本も環境整備を加速していくため、官民で課題などを議論する。


◎大きく取り上げているが…

囲み記事としてかなりの紙面を割いているが特にニュースはない。「西村康稔経済産業相」が「トヨタ自動車の研究開発拠点を視察した」だけの話だ。「特定の条件下で運転を完全に自動化する『レベル4』を目指した試験車に乗車した」ことも含めて大きく取り上げる価値はない。ベタ記事でも苦しい中身だ。

これを長々と記事にしたのが金子記者の意思かどうかは分からない。「面白い話だ。これはしっかり書き込もう」と金子記者が判断したのならば「自分は政府やトヨタの広報担当」といった意識が芽生えているのではないか。

この内容で大きめの囲み記事にする価値があると考えた担当デスクにも似たような意識があるのだろう。それも怖い。

金子記者としては「こんな話を記事にしなくても…」と思いつつ本社からの指示であれこれ書いたのかもしれない。そうだとしたら同情を禁じ得ない。政府や有力企業に媚びる傾向が日経で一段と強まっている表れだろう。


※今回取り上げた記事「経産相、自動運転『レベル4』に試乗~米のトヨタ拠点を視察

https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20220912&ng=DGKKZO64239290S2A910C2EAF000


※記事の評価はD(問題あり)。金子冴月記者への評価も暫定でDとする。

1 件のコメント:

  1. 日経には、記者はいない証左ですね。普通の会社員です。

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