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2019年2月21日木曜日

「知的障害者は家庭では必要とされない?」に日経ビジネスが回答

日経ビジネス2月18日号の特集「どこにある? ベストな人生」に関する問い合わせに回答があったので、その内容を紹介したい。「知的障害者」は家庭で「褒められること」「役立つこと」「必要とされること」はないのかとの問いに正面から答えてはいない。しかし、よく考えられた回答だとも感じた。
小石川後楽園(東京都文京区)※写真と本文は無関係です

問い合わせと回答は以下の通り。

【日経BP社への問い合わせ】

日経ビジネス編集部 北西厚一様 佐伯真也様 武田健太郎様 広田望様 古川湧様

2月18日号の特集「どこにある? ベストな人生」の中の「PART3~『感動チョーク工場』に学ぶ仕事の幸福感を増やす方法」という記事についてお尋ねします。記事では「日本理化学工業」の「大山泰弘会長」が「住職」から聞いた話を以下のように紹介しています。

人間の究極の幸せは、『(1)愛されること、(2)褒められること、(3)役立つこと、(4)必要とされること』。施設や家庭でできるのは(1)だけで、(2)や(3)や(4)は働くことでしか得られない

これが全ての人に当てはまる話なのか、「日本理化学工業」で働く「知的障害者」に限定した話なのか微妙ですが、狭く考えて「知的障害者」に関するものだとしましょう。

だとしても「施設や家庭でできるのは(1)だけで、(2)や(3)や(4)は働くことでしか得られない」とは思えません。「知的障害者」は家庭で家事を手伝ったりしても「褒められること」も「役立つこと」もないのでしょうか。「愛される」存在であれば、それだけで「必要とされ」そうです。なのに「家庭」では決して「必要とされること」がないのでしょうか。答えは明らかです。しかし記事では「大山泰弘会長」だけでなく筆者も「住職」の話をありがたく受け入れてしまっています。

施設や家庭でできるのは(1)だけで、(2)や(3)や(4)は働くことでしか得られない」という説明は誤りではありませんか。また、今回のような偏見に満ちた誤った考え方を無批判に紹介するのは、「知的障害者」とその家族、さらには「知的障害者」を支える施設の関係者に対して配慮に欠けると思えますが、いかがでしょうか。

ついでで恐縮ですが、特集の中の「PROLOGUE~同窓会行かない症候群 原因は『昭和の働き方』の破綻」という記事にも注文を付けさせていただきます。記事ではまず「全国の同窓会で中高年参加者が伸び悩む現象が起きている」と記しています。これを信じれば「参加者の増加は続いているが、増加率は鈍化傾向」となっているはずです。しかし、記事にはこれを裏付けるデータが出てきません。また「伸び悩む(増加の勢いが衰える)」だけならば「同窓会行かない症候群」という話自体が怪しくなってきます。

記事には以下の記述もあります。

同窓会幹事代行サービスを手掛ける笑屋(東京・千代田、真田幸次代表取締役)によると、日本では現在、『同窓会の小規模化』が進行しているという。同社が20~50代の男女1107人を対象にしたアンケート調査によると、2010年の時点で既に89%の人が『50人以上の同窓会に参加した経験がない』と回答

笑屋」は「『同窓会の小規模化』が進行している」と分析しているだけです。これだと「全国の同窓会で中高年参加者が伸び悩む現象が起きている」かどうかの手掛かりにはなりません。さらに言えば「アンケート調査」は「同窓会の小規模化」の裏付けにもなっていません。「同窓会の大規模化」が起きていても調査結果と矛盾はないからです。

そもそも「調査」自体が9年前のものです。「既に89%の人が~」と書いていますが、その後にこの比率が高まったというデータは示していません。また、「中高年」に限った数字でもありません。「中高年」に関しては、記事の中で上記の話に続いて以下のように説明しています。

特に参加率が低いのが50代で、温泉旅行の予約サービスを運営するゆこゆこホールディングス(東京・中央、池照直樹社長)の調査によると、この世代の参加率は24.8%にとどまるという

記事を素直に読めば「50人以上の同窓会」への「50代」の「参加率は24.8%」と理解したくなります。しかし「20~50代」で「参加した経験」ありは11%しかいないので「24.8%」であれば「特に参加率が低い」とは言えません。

別々の調査を一体であるかのように紹介したため、こうした問題が生じたのでしょう。「ゆこゆこホールディングス」のデータは2016年の「シニアの同窓会に関する調査」から持ってきたと思われます。

この「調査」によると「この1年間の同窓会参加状況」は「50代24.8%、60代42.5%、70代以上62.2%と、高年齢者ほど参加している」ようです。

御誌の記事では調査時期が不明な上に「この1年間」だと示していません。「特に参加率が低いのが50代」と書くと、全世代の中で「50代」が特に低いと理解したくなりますが、この調査では「シニア」のみが対象です。様々な意味で、データの見せ方に問題があります。

なぜこうなったのかは想像できます。「中高年」に「同窓会行かない症候群」が広がっているとの仮説を立てて、それを裏付けるデータを探したのでしょう。しかし適当なデータは見つけられなかった。だから、いくつかのデータを強引に並べて、それらしく書いてしまった。そんなところではありませんか。気持ちは分かりますが、お薦めしません。

「きちんとした説得力のある記事を読者に届けたい」との気持ちを持っているならば、この手のごまかしからは距離を置くべきです。

問い合わせは以上です。お忙しいところ恐縮ですが、回答をお願いします。


【日経BP社の回答】

「日経ビジネス」をご愛読いただき、誠にありがとうございます。

先日いただいたお問い合わせに回答させていただきます。

①日本理化学工業編 住職の話の引用について

当事者に取材をする中で、「ダイレクトに読者にお伝えすべき内容である」と判断し、そのまま引用いたしました。しかしながら、「偏見に満ちた誤った考え方を無批判に紹介している」「『知的障害者』を支える施設の関係者に対して配慮に欠ける」と受け取ら
れた読者の方が現実にいる以上、引用方法や記事化までのプロセス、表現方法などにおいて一段の工夫の余地があった可能性は否めません。今後は、全ての読者の方の気持ちに配慮した記事を実現すべく研鑽して参ります。

②同窓会のデータについて

同窓会事情に詳しい関係者への取材で得られた材料に、関連データを合わせ、構成した記事でした。しかしながら①同様、「いくつかのデータを強引に並べて、それらしく書いた」と受け取られた読者の方がいる以上、データの選択や探し方、記事の構成方法に努力すべき余地があった可能性は否めません。ご指摘を真摯に受け止め、今後は、きちんとした説得力のある記事を読者に届けるべく、記事の作り方や取材方法をより工夫し、最大限の努力を図って参ります。

今後とも日経ビジネスをよろしくお願いいたします。

◇   ◇   ◇

※今回取り上げた記事

PART3~『感動チョーク工場』に学ぶ仕事の幸福感を増やす方法
https://business.nikkei.com/atcl/NBD/19/special/00037/

PROLOGUE~同窓会行かない症候群 原因は『昭和の働き方』の破綻
https://business.nikkei.com/atcl/NBD/19/special/00034/


※記事の評価はいずれもD(問題あり)。担当者らの評価は以下の通りとする(敬称略)。

北西厚一(暫定D→D)
佐伯真也(暫定D→D)
武田健太郎(Dを維持)
広田望(暫定D→D)
古川湧(暫定C→暫定D)

2019年2月17日日曜日

日経ビジネスに問う「知的障害者は家庭では必要とされない?」

日経ビジネス2月18日号の特集「どこにある? ベストな人生」は問題が多かった。企画の方向性自体は悪くないが、これだけ粗が目立つと高い評価は与えられない。
山地獄(大分県別府市)※写真と本文は無関係です

筆者らには以下の内容で問い合わせを送った。

【日経BP社への問い合わせ】

日経ビジネス編集部 北西厚一様 佐伯真也様 武田健太郎様 広田望様 古川湧様

2月18日号の特集「どこにある? ベストな人生」の中の「PART3~『感動チョーク工場』に学ぶ仕事の幸福感を増やす方法」という記事についてお尋ねします。記事では「日本理化学工業」の「大山泰弘会長」が「住職」から聞いた話を以下のように紹介しています。

人間の究極の幸せは、『(1)愛されること、(2)褒められること、(3)役立つこと、(4)必要とされること』。施設や家庭でできるのは(1)だけで、(2)や(3)や(4)は働くことでしか得られない

これが全ての人に当てはまる話なのか、「日本理化学工業」で働く「知的障害者」に限定した話なのか微妙ですが、狭く考えて「知的障害者」に関するものだとしましょう。

だとしても「施設や家庭でできるのは(1)だけで、(2)や(3)や(4)は働くことでしか得られない」とは思えません。「知的障害者」は家庭で家事を手伝ったりしても「褒められること」も「役立つこと」もないのでしょうか。「愛される」存在であれば、それだけで「必要とされ」そうです。なのに「家庭」では決して「必要とされること」がないのでしょうか。答えは明らかです。しかし記事では「大山泰弘会長」だけでなく筆者も「住職」の話をありがたく受け入れてしまっています。

施設や家庭でできるのは(1)だけで、(2)や(3)や(4)は働くことでしか得られない」という説明は誤りではありませんか。また、今回のような偏見に満ちた誤った考え方を無批判に紹介するのは、「知的障害者」とその家族、さらには「知的障害者」を支える施設の関係者に対して配慮に欠けると思えますが、いかがでしょうか。

ついでで恐縮ですが、特集の中の「PROLOGUE~同窓会行かない症候群 原因は『昭和の働き方』の破綻」という記事にも注文を付けさせていただきます。記事ではまず「全国の同窓会で中高年参加者が伸び悩む現象が起きている」と記しています。これを信じれば「参加者の増加は続いているが、増加率は鈍化傾向」となっているはずです。しかし、記事にはこれを裏付けるデータが出てきません。また「伸び悩む(増加の勢いが衰える)」だけならば「同窓会行かない症候群」という話自体が怪しくなってきます。

記事には以下の記述もあります。

同窓会幹事代行サービスを手掛ける笑屋(東京・千代田、真田幸次代表取締役)によると、日本では現在、『同窓会の小規模化』が進行しているという。同社が20~50代の男女1107人を対象にしたアンケート調査によると、2010年の時点で既に89%の人が『50人以上の同窓会に参加した経験がない』と回答

笑屋」は「『同窓会の小規模化』が進行している」と分析しているだけです。これだと「全国の同窓会で中高年参加者が伸び悩む現象が起きている」かどうかの手掛かりにはなりません。さらに言えば「アンケート調査」は「同窓会の小規模化」の裏付けにもなっていません。「同窓会の大規模化」が起きていても調査結果と矛盾はないからです。

そもそも「調査」自体が9年前のものです。「既に89%の人が~」と書いていますが、その後にこの比率が高まったというデータは示していません。また、「中高年」に限った数字でもありません。「中高年」に関しては、記事の中で上記の話に続いて以下のように説明しています。

特に参加率が低いのが50代で、温泉旅行の予約サービスを運営するゆこゆこホールディングス(東京・中央、池照直樹社長)の調査によると、この世代の参加率は24.8%にとどまるという

記事を素直に読めば「50人以上の同窓会」への「50代」の「参加率は24.8%」と理解したくなります。しかし「20~50代」で「参加した経験」ありは11%しかいないので「24.8%」であれば「特に参加率が低い」とは言えません。

別々の調査を一体であるかのように紹介したため、こうした問題が生じたのでしょう。「ゆこゆこホールディングス」のデータは2016年の「シニアの同窓会に関する調査」から持ってきたと思われます。

この「調査」によると「この1年間の同窓会参加状況」は「50代24.8%、60代42.5%、70代以上62.2%と、高年齢者ほど参加している」ようです。

御誌の記事では調査時期が不明な上に「この1年間」だと示していません。「特に参加率が低いのが50代」と書くと、全世代の中で「50代」が特に低いと理解したくなりますが、この調査では「シニア」のみが対象です。様々な意味で、データの見せ方に問題があります。

なぜこうなったのかは想像できます。「中高年」に「同窓会行かない症候群」が広がっているとの仮説を立てて、それを裏付けるデータを探したのでしょう。しかし適当なデータは見つけられなかった。だから、いくつかのデータを強引に並べて、それらしく書いてしまった。そんなところではありませんか。気持ちは分かりますが、お薦めしません。

「きちんとした説得力のある記事を読者に届けたい」との気持ちを持っているならば、この手のごまかしからは距離を置くべきです。

問い合わせは以上です。お忙しいところ恐縮ですが、回答をお願いします。

◇   ◇   ◇

回答に関しては以下の投稿を参照してほしい。

「知的障害者は家庭では必要とされない?」に日経ビジネスが回答
https://kagehidehiko.blogspot.com/2019/02/blog-post_21.html

※今回取り上げた記事

PART3~『感動チョーク工場』に学ぶ仕事の幸福感を増やす方法
https://business.nikkei.com/atcl/NBD/19/special/00037/

PROLOGUE~同窓会行かない症候群 原因は『昭和の働き方』の破綻
https://business.nikkei.com/atcl/NBD/19/special/00034/


※記事の評価はいずれもD(問題あり)。担当者らの評価は以下の通りとする(敬称略)。

北西厚一(暫定D→D)
佐伯真也(暫定D→D)
武田健太郎(Dを維持)
広田望(暫定D→D)
古川湧(暫定C→暫定D)

2017年10月17日火曜日

東洋経済 小長洋子記者「異常気象の真因を探る」の問題点

週刊東洋経済10月21日号に小長洋子記者が書いた「ニュース最前線05 集中豪雨や巨大台風 異常気象の真因を探る」という記事の問題点をさらに指摘していく。
耳納連山とヒガンバナ(福岡県久留米市)
    ※写真と本文は無関係です

【東洋経済の記事】

本格シーズンを迎える台風。発生頻度が高まり、大型化している印象があるが、実はそうでもない。「台風に関しては、上陸時の勢力はむしろ昔のほうが強い」と気象庁予報部アジア太平洋気象防災センターの石原洋予報官は言う。

8月4日に日本に上陸した台風5号は、7月21日に太平洋で発生してから秋田県沖で温帯低気圧に変わるまで18.75日と史上3番目の長寿命台風だった。が、最長寿は1986年の14号、2位は72年の7号と、30年以上も前だ。



◎話のつながりが…

台風について「発生頻度が高まり、大型化している印象があるが、実はそうでもない」と書いた後で「上陸時の勢力はむしろ昔のほうが強い」とのコメントを入れている。しかし、このコメントは「発生頻度が高まり、大型化している印象」を否定している訳ではない。台風の「勢力」は大きさと強さで表せるが、「強い」との言い方から判断して「強さは昔の方が上」と言っているのだろう。これは「発生頻度」や「大型化」とは別の話だ。

上陸時の勢力はむしろ昔のほうが強い」とのコメントを受けて、次はこの件を論じるのかなと思っていると「長寿命台風」の話に移ってしまう。「発生頻度」「大型化」「強さ」とはこれも別物だ。やたらと話のつながりが悪い。

さらに見ていこう。

【東洋経済の記事】

次に集中豪雨はどうか。7月5〜6日の九州北部豪雨では、熊本県朝倉市でほぼ12時間のうちに500ミリを超える、観測史上最大の大雨となった。

集中豪雨を引き起こすのは「線状降水帯」だ。

通常、水蒸気を含んだ暖かい気流は上昇して上空の冷たい空気とぶつかり積乱雲を形成、水蒸気が水滴となり雨を降らせる。線状降水帯では、降った雨が地上近くの空気を冷やし、そこに暖かい気流が流入し、連続して積乱雲を作り出す(図上)。積乱雲は山などの斜面で押し上げられて起こると考えられがちだが、「大気の状態によるためどこででも起こりうる。台風を除く集中豪雨の7割程度が線状降水帯の形成によるもので、温暖化の影響とはいえない」(津口裕茂・気象研究所研究官)という。

「長期的に見れば温暖化は確実に起きているといえるが、個々の気象現象にどれだけ影響しているか、はっきりとはわからない」と気象庁地球環境・海洋部異常気象情報センターの新保明彦予報官は説明する。洋上の水蒸気量など観測の難しいものも多く、メカニズムの解明には時間がかかりそうだ。


◎「集中豪雨」は増えてる?

まず、最近になって「集中豪雨」が増えているのかどうかが分からない。「九州北部豪雨」の話だけでは何とも言えない。「温暖化の影響とはいえない」というコメントは「(集中豪雨が増えているのは)温暖化の影響とはいえない」と解釈したくなるが、それでいいのかどうか微妙だ。
須賀神社(福岡県朝倉市)※写真と本文は無関係です

とりあえずここでは「(集中豪雨が増えているのは)温暖化の影響とはいえない」という意味だとしよう。そうすると、次の「長期的に見れば温暖化は確実に起きているといえるが、個々の気象現象にどれだけ影響しているか、はっきりとはわからない」というコメントと矛盾する。

集中豪雨に関して「津口裕茂・気象研究所研究官」は「温暖化の影響とはいえない」と言い切っているのに、「気象庁地球環境・海洋部異常気象情報センターの新保明彦予報官」は「個々の気象現象にどれだけ影響しているか、はっきりとはわからない」と述べている。どちらを信じればいいのか。集中豪雨に関してだけは「温暖化の影響とはいえない」とはっきり分かっているのか。

内容の脱線も目に余る。記事の終盤で小長記者は以下のように書いている。

【東洋経済の記事】

それでも近年の気象予測の精度向上はめざましい。

理化学研究所の三好建正チームリーダーを中心としたグループは、ゲリラ豪雨に関する予測システムを開発、7月から実証試験を始めた。3次元の観測技術を活用し、10分後までの降雨を80%以上の確度で予測する(図下)。60キロメートル手前までの雲の中にどれだけの雨粒があるか、雨粒の成長過程まで観測し、予測の確度向上につなげた。

台風進路予測、予報円(中心が70%の確率で進む方向)は、80年代には24時間後で直径200キロメートルだったが、15年には72キロメートルまで精緻化された。中心気圧や最大風速など台風の強度についても気象庁は、15年7月に運用開始となった気象衛星ひまわり8号・9号などにより、18年度末までに5日先(現在は3日先)まで予報できるようにする。

気象庁は線状降水帯予測も強化する。九州北部豪雨では気流の発生が洋上だったこともあり、あれほどの集中豪雨を予測できなかった。現在、観測装置や数値モデルを開発中で「精度の高いものを2年以内に完成させる」(津口研究官)。

今年は河川流域での雨量観測を精緻化した。対象も全国4000河川から2万河川に拡大。土砂災害の防止や洪水対策につなげる。

17年度の気象庁予算のうち、33億円(前期5億円)が台風・集中豪雨などの防災情報強化に計上された。気象災害は春から秋に集中する傾向があるが、豪雪や竜巻など冬季災害もある。気象情報への関心を高めることが備えの一歩になる


◎「異常気象の真因を探る」のは諦めた?

この記事のテーマは「集中豪雨や巨大台風 異常気象の真因を探る」だったはずだ。なのに「(温暖化が)個々の気象現象にどれだけ影響しているか、はっきりとはわからない」というコメントを使い、「メカニズムの解明には時間がかかりそうだ」などと書いているだけで「真因」にはほとんど迫っていない。「真因」に辿り着けなくても構わないが、仮説ぐらいは示してほしかった。しかし、小長記者は「真因」探しを早々に諦めて話を脱線してしまう。
日本経済大学など(福岡県太宰府市)※写真と本文は無関係です

脱線後は「気象予測の精度向上」の話が延々と続き「気象情報への関心を高めることが備えの一歩になる」と締めてしまう。ここまで脱線させるならば、「真因」探しをきっちりやってからにしてほしい。「真因」探しを「よく分からない」といった程度で済ませるのならば、最後まで「真因」に迫る姿勢を見せるべきだ。


※今回取り上げた記事「ニュース最前線05 集中豪雨や巨大台風 異常気象の真因を探る


※記事の評価はE(大いに問題あり)。「熊本県朝倉市」に関して東洋経済編集部に間違い指摘をしており、回答がなく訂正記事も出ない場合は小長洋子記者への評価をF(根本的な欠陥あり)とする。間違い指摘の詳細については以下の投稿を参照してほしい。


東洋経済は「熊本県朝倉市」の誤りを訂正できるか
http://kagehidehiko.blogspot.jp/2017/10/blog-post_16.html