2021年11月29日月曜日

むしろ逆では? 日経「ヤクルト日本一高津采配『いつも仕様』貫く」

29日の日本経済新聞朝刊スポーツ2面に載った「ヤクルト日本一 高津采配『いつも仕様』貫く~高橋、第2戦で初完封 先発登板間隔長めに」という記事は的外れだと感じた。「プロ野球のSMBC日本シリーズ」で「高津監督」は「いつも仕様」にこだわらず、短期決戦向けの「采配」を選んだのではないか。

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しかし木村祐太記者と田村城記者は逆の考えのようだ。「シリーズ仕様の采配に衣替えした中嶋監督に対し、いつも仕様を貫いた高津監督に勝利の女神はほほ笑んだ」と記事を締めている。この分析が違うと思える根拠を3つ挙げたい。


(1)高橋完封は「いつも仕様」?

第2戦で完投経験のない高橋を九回も続投させ、完封勝利に導いた」ことに関して「第1戦で逆転サヨナラ負けを喫した守護神マクガフの起用に不安があったにせよ、九回は継投する局面だった。そんな中、高津監督は続投を選択」と記事でも書いている。ならば「いつも仕様」の「采配」ではなかったと見る方が自然だ。


(2)マクガフの続投をどう見る?

第6戦を延長十二回の接戦の末、2-1」で勝ったヤクルトは抑えのマクガフ投手が10回2死から最後まで投げている。サンスポによると「今季初のイニングまたぎ」だ。「いつも仕様」から大きく逸脱している。木村記者と田村記者にはこれが「いつも仕様」に見えたのか。


(3)第7戦も「いつも仕様」になった?

「(第1戦・第2戦の先発である)奥川と高橋を第7戦に投入する算段だったのだろう」という見方には同意する。実現はしなかったが、この前提で考えると「第7戦」では、さらに「いつも仕様」から離れる考えが「高津監督」にはあったはずだ。

そうした点を考慮すると「シリーズ仕様の采配に衣替えした高津監督に勝利の女神はほほ笑んだ」と思える。「中嶋監督」との対比で記事をまとめたかったのだろうが、無理が過ぎる。


※今回取り上げた記事「ヤクルト日本一 高津采配『いつも仕様』貫く~高橋、第2戦で初完封 先発登板間隔長めに

https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20211129&ng=DGKKZO77963290Y1A121C2UU2000


※記事の評価はD(問題あり)。木村祐太記者と田村城記者への評価は暫定でDとする。

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