2020年8月28日金曜日

日本では家計が「物価は上がらないと判断」? 日経 河浪武史記者の誤解

28日の日本経済新聞朝刊1面に載った「米、『物価2%超』を容認~FRB決定 ゼロ金利維持へ新指針」という記事の最後の段落に引っかかる説明があった。「(FRBが)物価目標を見直すのは金利や物価がそろって鈍化する『低温経済』が続いているためだ。企業や家計が先行きも物価は上がらないと判断すれば、日本のように慢性的に物価が上がらなくなる」と河浪武史記者は言う。「日本」では「企業や家計が先行きも物価は上がらないと判断」していると取れるが、そうだろうか。ここでは「家計」について考えてみたい。
大雨で増水した筑後川(福岡県うきは市)
        ※写真と本文は無関係です

家計」が「物価」の先行きをどう見ているかは、日銀の「生活意識に関するアンケート調査(第82回)」を基に判断しよう。

1年後の物価に対する見方」では「かなり上がる」「少し上がる」が合わせて66.7%。一方、「かなり下がる」「少し下がる」は合計8.7%に過ぎない。これは2020年6月時点の数字だ。コロナの関係で下落派が増えてきてはいるが、それでも1割に満たない。

1年後の物価は現在と比べ何%程度変化すると思うか」との問いに対する答えでは中央値が3.0%。平均値に至っては4.3%だ。どちらも日銀の物価目標である2%を上回る。なのに「家計」は「先行きも物価は上がらないと判断」していると見ていいのか。

家計」に関しては「先行き」の「物価は上が」ると判断している人が明らかに多数派だ。「日本」は「慢性的に物価が上がらなくなる」状況かもしれない。しかし、それは「家計」が「先行きも物価は上がらないと判断」しているからではないだろう。

河浪記者にはそこを考えてほしい。


※今回取り上げた記事「米、『物価2%超』を容認~FRB決定 ゼロ金利維持へ新指針


※記事の評価はD(問題あり)。河浪武史記者への評価はDを据え置く。河浪記者に関しては以下の投稿も参照してほしい。

「インフレはドル高招く」と日経 河浪武史記者は言うが…
http://kagehidehiko.blogspot.com/2016/12/blog-post_14.html

「米利上げ 独走強まる」に無理がある日経 河浪武史記者
https://kagehidehiko.blogspot.com/2018/07/blog-post_32.html

米ゼロ金利は「2008年の金融危機以来」? 日経 河浪武史記者に問う
https://kagehidehiko.blogspot.com/2020/03/2008.html

日経 河浪武史・後藤達也記者の「FRB資産 最高570兆円」に注文
https://kagehidehiko.blogspot.com/2020/03/frb-570.html

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