2020年5月26日火曜日

「治験1カ月前倒し」で1面3段見出しの価値ある? 日経「国産ワクチン7月治験」

国産ワクチン7月治験~アンジェス、年内実用化狙う」という記事が26日の日本経済新聞朝刊1面に3段見出し付きで載っている。関心の高いテーマなのは分かるが、1面3段はやり過ぎだと感じた。
練習機T-33A 若鷹(福岡県うきは市)
       ※写真と本文は無関係です

記事の一部を見ていこう。

【日経の記事】

アンジェスは25日、開発中のワクチンの投与によって抗体ができることを動物実験で確認したと発表した。治験は当初は9月開始を予定。その後は8月への前倒しを検討していたが早期実施に踏み切る。大阪大学医学部付属病院と大阪市立大学医学部付属病院で数十人程度を対象に行う。9月にも結果が出る見通し。


◎1カ月ずつ早まっているが…

アンジェス」が新型コロナウイルスの「ワクチン」を開発するという話は3月に記事になっている。4月14日には「アンジェス、コロナワクチンの治験開始を1カ月前倒し」という記事も出している。これが「8月への前倒しを検討」に当たる。そして今回は「新型コロナウイルスワクチンの臨床試験(治験)を7月から始める」らしい。

要は「8月」が「7月」になるだけだ。報じるなとは言わないが、1面で3段見出しを立てる必要があるとは思えない。厳しく言えば煽り過ぎだ。

治験」の規模は「数十人程度」で「9月にも結果が出る見通し」だと言う。そして「年内にも承認を受け実用化される可能性がありそうだ」とも書いている。

わずか「数十人程度」を2~3カ月調べて「年内にも承認を受け実用化」すると聞くと「急ぎ過ぎではないのか。本当に大丈夫か」との疑問は浮かぶ。

この話、どうも急ぎ過ぎていて嫌な予感がする。


※今回取り上げた記事「国産ワクチン7月治験~アンジェス、年内実用化狙う
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20200526&ng=DGKKZO59530870V20C20A5MM8000


※記事の評価はC(平均的)

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