2019年7月5日金曜日

光免疫療法の記事で日経ビジネス橋本宗明編集委員に注文

日経ビジネス電子版の記事に脱字を見つけたので他の点も含めて指摘したところ、回答が届いた。その内容に大きな問題はないが、1つだけ気になる点があった。
金華山黄金山神社(宮城県石巻市)
      ※写真と本文は無関係です
  

問い合わせと回答は以下の通り。


【日経BP社への問い合わせ】

日経ビジネス編集委員 日経バイオテク編集委員 橋本宗明様

日経ビジネス電子版7月2日付の「楽天・三木谷会長が新たながん治療法の確立に意気込み」という記事の最初の段落に「同社は現在、開発番号『ASP-1929』という新しタイプのがん治療法について、国内外で臨床試験の最終段階に当たる『フェーズIII』を実施している」という記述があります。

新しタイプ」は「新しいタイプ」の誤りではありませんか。

付け加えると「『フェーズIII』を実施している」という表現も引っかかります。「フェーズIII」は「臨床試験」の「段階」を示すもので、「実施している」のはあくまで「臨床試験」です。

例えば「新しいタイプのがん治療法について国内外で臨床試験を実施しており、最終段階に当たる『フェーズIII』に入っている」となっていれば違和感はありません。

また「抗体によってがん細胞だけを狙い撃ちにする『ミサイル療法』と呼ばれる治療法の1つだが、なぜ『免疫療法』と称しているのかはよく分からない」と説明しているのも解せません。今回の会見で質問するとか、楽天メディカルに問い合わせるといった取材はしなかったのでしょうか。

楽天メディカルや三木谷会長が説明を拒んだ可能性はありますが、そうだとしたらその旨を記事中で明示した方が良いのでしょう。単に「なぜ『免疫療法』と称しているのかはよく分からない」と書かれると、読者としては書き手の能力に不安を感じてしまいます。

問い合わせは以上です。対応をお願いします。


【日経BP社の回答】

日経ビジネス電子版をご愛読頂き、ありがとうございます。また、誤植をご指摘頂き、感謝申し上げます。早速、対応させて頂きました。

フェーズIIIの表現についてですが、仰る通り、正確さに欠ける面があったかもしれません。以後、より正確な表現を心掛けたいと思います。免疫療法については、「光免疫療法」という言葉をNature Medicineの論文内で使っておられた米国立がん研究所の小林久隆氏に機会があれば、改めて確認したいと思っております。

今後とも日経ビジネス電子版をよろしくお願いいたします。

◇   ◇   ◇

免疫療法については、『光免疫療法』という言葉をNature Medicineの論文内で使っておられた米国立がん研究所の小林久隆氏に機会があれば、改めて確認したいと思っております」という説明はやや引っかかる。

楽天や楽天メディカルの広報担当者に聞いても「確認」できそうな内容だ。その作業をしたのかしなかったのか…。手間を惜しんで「なぜ『免疫療法』と称しているのかはよく分からない」と書いたのならば、やや怠慢だ。


※今回取り上げた記事「楽天・三木谷会長が新たながん治療法の確立に意気込み
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00002/070200500/?P=2


※記事の評価はC(平均的)。橋本宗明編集委員への評価はCで確定させる。橋本編集委員に関しては以下の投稿も参照してほしい。

「オプジーボ巡る対立」既に長期化では?  日経ビジネス橋本宗明編集委員に問う
https://kagehidehiko.blogspot.com/2019/04/blog-post_20.html

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