2018年9月7日金曜日

小説「秀吉と利休」は史実通り? 日経「春秋」に感じる不安

歴史小説の内容を史実通りだと信じ込んでいるのではないか--。6日朝刊1面の「春秋」を読んで、少し心配になった。記事の前半は以下のようになっている。
有明海(佐賀県太良町)※写真と本文は無関係です

【日経の記事】

てんか。1585年、関白となった秀吉は以降、手紙にこう自署したという。乱世をほぼ平定、天皇から国の支配を任されたとの自負がにじむ。しかし、この後の高慢は史書や小説が示す通りだ。野上弥生子「秀吉と利休」はささいな言葉が側近に災いした経緯を描く。

「唐御陣(からごじん)は明智討ちのようにはいくまい」。朝鮮半島への出兵を危ぶむ利休の感想である。漏れ聞いた秀吉は呼びつけて、ただした。「おれを、それほど非力と見ているのだな」。目玉として打ち出した国策への不安とひけめの分、怒りも激しい。「面も見たくない」。権力の座をつかんだ者のおごりがあらわなひと幕だ。



◎「史書や小説が示す通り」?

豊臣秀吉について筆者は「この後の高慢は史書や小説が示す通りだ」と書いている。この説明が正しいのならば「乱世をほぼ平定」した後の「高慢」さを描いた小説は全て史実通りとなる。少なくとも「野上弥生子『秀吉と利休』」は史実から少しも踏み出していないはずだ。

しかし、一般的に言えば歴史小説は史実と創作を織り交ぜたものだ。「この後の高慢は小説が示す通り」と思い込むのは危険な気がする。

小説「秀吉と利休」では「朝鮮半島への出兵」に関する「利休の感想」が「秀吉」の怒りを買ったとの見立てなのだろう。しかし、利休が秀吉に切腹を命じられた理由については「利休の娘に秀吉が横恋慕したからであるとか諸説あって明らかでない」(朝日日本歴史人物事典)という。その辺りを筆者は分かって書いているのか。

ついでに言うと、初出から「秀吉」「利休」としているのも引っかかる。初出を「豊臣秀吉」「千利休」としても、文字数はわずかしか増えない。「利休」については、怒りを買う前の「秀吉」との関係についても多少の説明が欲しい。

ついでに記事の後半にも注文を付けておこう。

【日経の記事】

自民党総裁選があす告示される。安倍晋三首相と石破茂元幹事長の一騎打ちの様相で、8日は討論会も予定されている。現状では、安倍陣営の優位は揺るぎそうにない。先日、5派閥合同で選挙対策本部が発足したと報じられた。圧勝ムードの中、政策論争より内向きの忠義立てや猟官が目立ってしまうようではさびしい。
吉村真晴・石川佳純選手のパネル(東京体育館)
          ※写真と本文は無関係です

「3年で雇用と社会保障の改革を進める」。安倍首相は本紙に述べた。これまで放った矢の行方も見えませぬ、とお友達なら諭してもよさそうだが、党内にものを言えない空気が漂っているのだろうか。同調圧力ならば闊達な議論のため除かねばなるまい。来秋の首相在職日数の最長記録がレガシーでは困るのだ。いちい。 


◎自分たちはなぜ諭さない?

これまで放った矢の行方も見えませぬ、とお友達なら諭してもよさそうだが、党内にものを言えない空気が漂っているのだろうか」と書くのならば、まずは日経自身が「これまで放った矢の行方も見えませぬ」と首相に迫るべきだ。

4日の朝刊に載った「首相インタビューの一問一答」(聞き手は丸谷浩史政治部長)での問いは以下のようになっている。 

世論調査で関心の高い社会保障分野でどんな改革を検討しますか

後期高齢者には医療費負担増の懸念があります

消費税率10%への引き上げは予定通り実施しますか

物価2%の目標を達成できなくても『脱デフレ』を宣言する可能性はありますか

トランプ政権は日米自由貿易協定(FTA)を求めています

外国人労働者の受け入れ拡大策の今後は

来年の参院選前に憲法改正を国会で発議する可能性は

北朝鮮問題は米朝首脳会談などで急速に動きました

これまで放った矢の行方も見えませぬ」とは諭していないし、厳しい質問をぶつけてもいない。首相に「これまで放った矢の行方も見えませぬ」と迫るのは、まさにメディアの役割だ。「党内にものを言えない空気が漂っているのだろうか」などと心配する前に、自らの至らなさを省みるべきだ。

※今回取り上げた記事「春秋:てんか…
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20180904&ng=DGKKZO34935000T00C18A9PP8000


※記事の評価はD(問題あり)。過去の「春秋」に関しては以下の投稿も参照してほしい。

シン・ゴジラの「主役」はゴジラ? 日経「春秋」への疑問
http://kagehidehiko.blogspot.com/2016/11/blog-post_17.html

ネットやスマホは「ここ数年」で普及? 日経「春秋」のお粗末
http://kagehidehiko.blogspot.com/2017/01/blog-post_6.html

「大雪報道は渋谷駅の情報ばかり」と誤解した 日経「春秋」
http://kagehidehiko.blogspot.com/2018/01/blog-post_27.html

地下鉄サリン事件当日の説明が雑過ぎる日経「春秋」
http://kagehidehiko.blogspot.com/2018/03/blog-post_64.html

「保育所整備で女性活躍」は「自明の理」? 日経「春秋」の誤解
http://kagehidehiko.blogspot.com/2018/03/blog-post_59.html

「撃たれても文句言えない」の状況が謎な日経「春秋」
http://kagehidehiko.blogspot.com/2018/07/blog-post_4.html

「コンビニの生ビール販売」に誤解あり 日経「春秋」
http://kagehidehiko.blogspot.com/2018/07/blog-post_37.html

「広島には空襲がなかった」と誤解した日経「春秋」
http://kagehidehiko.blogspot.com/2018/08/blog-post_40.html

2018年9月6日木曜日

東洋経済「西友の適正価格」算出と説明に問題あり

週刊東洋経済9月8日号に載った「ニュース深掘り~西友売却の行方 資産価値を独自検証 西友の“適正価格”は?」という記事を読むと、筆者ら(梅咲恵司記者と松浦大記者)が手間をかけて「資産価値を独自検証」したのは分かる。ただ、その労が報われて完成度の高い記事に仕上がっている訳ではない。むしろ「“適正価格”」の算出と説明に問題が目立つ。
芥屋の大門(福岡県糸島市)※写真と本文は無関係

東洋経済編集部には以下の内容で問い合わせを送った。

【東洋経済への問い合わせ】

週刊東洋経済 編集部 梅咲恵司様 松浦大様

9月8日号の「ニュース深掘り~西友売却の行方 資産価値を独自検証 西友の“適正価格”は?」という記事についてお尋ねします。

記事に付けた表では、西友が関東で自社保有する23店舗を一覧にした上で「都心に保有する資産はそれほど多くない」とのタイトルを付けています。これを信じれば、西友は都心にある程度の資産を保有しているはずです。

都心」の定義は明確ではありませんが、ここでは「都心=東京都心」とし、範囲を広く見て「東京都心都心5区(千代田区・中央区・港区・新宿区・渋谷区)」との前提で話を進めます。

表に載せた店舗のうち、23区内にあるのは「新小岩店、クッターナ(葛飾区)」「赤羽店(北区)」「三軒茶屋店(世田谷区)」「高野台店(練馬区)」「下高井戸店(世田谷区)」「石神井公園店(練馬区)」「関町店(練馬区)」「下丸子店(大田区)」だけです。つまり、都心5区に店はありません。

梅咲様と松浦様は東京で働いているので分かると思いますが、常識的に考えてもこれらの店のある場所を「都心」とは言わないはずです。店舗ベースで考えれば「都心に保有する資産はそれほど多くない」ではなく「都心に保有する資産はない」とすべきではありませんか。

もう1つ指摘しておきます。以下のくだりについてです。

売却先として、GMS(総合スーパー)大手のイオンやイトーヨーカドーを運営するセブン&アイ・ホールディングス、8月から共同でネットスーパーを始めた楽天などが取りざたされる

この書き方だと「セブン&アイ・ホールディングス」が「GMS(総合スーパー)大手のイオンやイトーヨーカドーを運営する」と取れます。「GMS(総合スーパー)大手のイオンや、イトーヨーカドーを運営するセブン&アイ・ホールディングス」と読点を入れるべきです。

問い合わせは以上です。回答をお願いします。御誌では、読者からの間違い指摘を無視する対応が常態化しています。日本を代表する経済メディアとして責任ある行動を心掛けてください。

ここからは記事の感想を述べてみます。まず店舗価値についてです。ここでは2つの疑問が湧きました。

そこで本誌では西友の資産状況の把握を試みた。関東145店の不動産登記簿をほぼすべて取得し、土地の所有形態を調べた。自社物件と判明したのは23店。確認できた土地面積に2018年度の路線価を掛け合わせ、不動産価格を算出したものが右表だ」と記事では書いています。

しかし「ウォルマートの年次報告書には、店舗の総面積は196.7万平方メートルで、自社物件が56店とある」のならば「56店」の「不動産価格を算出」すべきでしょう。

地方にも33店の自社物件があり、北海道の手稲店や京都の山科店、福岡の春日店などが自社物件であることが確認できた。ただ、資産の中心は関東だろう」と弁明はしています。関東以外の比率が全体の数%ならば無視してもよいでしょう。しかし関東の「23店」に対し関東以外が「33店」ならば、これを考慮せずに「不動産価格を算出」しても、あまり意味がありません。

手間がかかるのは分かります。しかし、やるなら徹底的にやるべきです。難しいのならば、全面的に諦めるのが得策でしょう。中途半端は良くありません。

また「確認できた土地面積に2018年度の路線価を掛け合わせ、不動産価格を算出した」との説明にも疑問を抱きました。建物の価値は無視してよいのでしょうか。「建物の価値はほとんどない」「建物はほとんど自社保有ではない」といった事情があるのならば、その点を記事に盛り込むべきです。

さらに引っかかったのが以下のくだりです。

西友の業績にはさまざまな見方があるが、本誌の取材によると、16年度の売上高は約7800億円、営業利益は100億円近くとみられる(単独決算ベース)。西友は老朽化した店舗が多く、建物の償却費はそれほど大きくないと推定できる。となれば、EBITDA(減価償却前の利益)は100億円+α。その10倍を事業面から期待できるCFとすれば、西友の企業価値は1000億円強となる。実は、ウォルマートの年次報告書によると、西友には18年1月時点で1800億円の長期借入金がある。買収の際には一定のプレミアムを乗せるのが通常だが、3000億円という数字は、この借入金の肩代わりを含めた額ではないか

その10倍を事業面から期待できるCFとすれば、西友の企業価値は1000億円強となる」と書いていますが、なぜ「10倍」という数字を使うのか説明がありません。これでは困ります。「事業面から期待できるCF」を「10倍」に設定する理由は入れるべきです。

あくまで推測ですが「EV/EBITDA倍率で10倍までが買収の適正価格とされるから」との判断で「10倍」としたのではありませんか。

この場合「EV(企業価値)=株式時価総額+純有利子負債額」となります。「西友には18年1月時点で1800億円の長期借入金がある」と書いてあるので、純有利子負債はこれより100億円少ない1700億円と仮定しましょう。EBITDAを仮に110億円とすると、この10倍は1100億円です。株式時価総額をゼロとしてもEV/EBITDA倍率は10倍を軽く超えるので割高となります。

買収の際には一定のプレミアムを乗せるのが通常だが、3000億円という数字は、この借入金の肩代わりを含めた額ではないか」の意味するところは分かりにくいのですが、借入金を肩代わりするのは買収する側で「買収額=株式取得額+純有利子負債額」との前提で考えると、買収額が3000億円であれば、株式取得額は1300億円となります。「借入金の肩代わりを含めると株式取得額はゼロでも割に合わないのに、プレミアムを付けて1300億円で取得する。ゆえに買収額3000億円という数字になる」との趣旨であれば辻褄が合います。

繰り返しますが、あくまで推測です。「西友の“適正価格”」が記事のテーマなので、算出に関する説明はしっかりしてください。今回はそれができているとは思えません。

◇   ◇   ◇

追記)結局、回答はなかった。

※今回取り上げた記事「ニュース深掘り~西友売却の行方 資産価値を独自検証 西友の“適正価格”は?
https://dcl.toyokeizai.net/ap/registinfo/init/toyo/2018090800


※記事の評価はD(問題あり)。梅咲恵司記者への評価はDで確定とする。松浦大記者は暫定でDとする。梅咲記者に関しては以下の投稿も参照してほしい。

ミナミはキタより「1カ所集中」と東洋経済 梅咲恵司記者は言うが…
http://kagehidehiko.blogspot.com/2017/12/blog-post_13.html

「断トツ」が3施設? 14位でも「三大SC」? 東洋経済に問う
http://kagehidehiko.blogspot.com/2018/08/14sc.html

2018年9月5日水曜日

「議論」を求めるばかりの日経社説は「廃止」でいい

日本経済新聞の社説は「議論」を求めるのが大好きだ。その問題に関して、自分たちの姿勢を鮮明にしなくて済むからだろう。しかし、議論を求めるばかりならば、社説の存在意義はない。5日の朝刊総合1面に載せた社説の見出しは「中西氏の問題提起受け就活論議を深めよ」「汚染水処理は丁寧な議論を」。ともに「議論」を求めるものだ。
道の駅 大和(佐賀市)※写真と本文は無関係です

経団連は大学や文部科学省などと就活のあり方について議論を尽くすべきだ」「住民参加型の対話集会などを重ね、透明性と信頼の確保を第一に具体的な処理法を議論すべきだ」と書いておけば、それらしい意見を述べているような雰囲気は出せる。ゆえに「どうすべきか」の答えを出すのが難しい時に使いたくなってしまうのだろう。

これだけ「議論」を求める社説が目立つのだから、社説が本当に必要なのか、それこそ日経の社内で「議論を尽くすべき」だ。個人的には「社説は廃止。存続するならば、社論を明確にすることが条件」と考えている。

ここからは「中西氏の問題提起受け就活論議を深めよ」という社説に少しツッコミを入れてみたい。

【日経の社説】


経団連が就職活動の日程で設けているルールについて、中西宏明会長が2021年春入社の学生から廃止する意向を示した。特定の時期に集中的に学生を選考する「新卒一括」に偏った採用は時代遅れなのに、ルールがあるため温存されているとの考えからだ。

その問題意識は理解できる。就活をめぐる論議に一石を投じたといえる。ただし、学生の多くが就活の進め方の目安にしてきた経団連ルールがなくなることで、混乱を招く可能性は高い。経団連は大学や文部科学省などと就活のあり方について議論を尽くすべきだ。


◎「ルールがあるため温存」?

特定の時期に集中的に学生を選考する『新卒一括』に偏った採用は時代遅れなのに、ルールがあるため温存されている」と「中西宏明会長」が考えているのか怪しい気もするが、とりえず受け入れてみよう。社説では「その問題意識は理解できる」と書いている。なぜ「理解できる」のか分からない。

例えば「新卒一括採用に偏るのは時代遅れだ。新卒一括は1割に留めて、残りの9割は中途採用にしよう」と、ある経団連加盟企業が考えた場合、「ルール」の存在が何か影響するのか。

欧米では空いたポジションを埋める形で採用するので「新卒一括」にならないと言われている。日本企業がこのやり方を選択するのにも大きな制約はない。経団連加盟企業は新卒の学生に関して「ルール」の縛りを受けるが、それだけだ。

『新卒一括』に偏った採用は時代遅れ」と考えている企業が、経団連の「ルール」があるからという理由で「『新卒一括』に偏った採用」を「温存」するとは考えにくい。

社説では「グローバル化やデジタル化が進み、企業は人材を外部にも柔軟に求める必要性が高まっている。環境変化に合わせ採用活動も見直すべきだとする中西氏の考えは理にかなっている面がある」とも書いている。

グローバル化」で「人材を外部(海外)にも柔軟に求める必要性が高まっている」として、「経団連が就職活動の日程で設けているルール」と関係があるのか。経団連のルールは海外での採用活動を縛ってはいないし、国内にいる留学生の採用を禁止するものでもない。

環境変化に合わせ採用活動も見直すべきだとする中西氏の考えは理にかなっている」かもしれないが、「ルール」見直しとは基本的に別問題だ。海外人材の採用を増やしたければ、自由に増やせる。


※今回取り上げた社説

中西氏の問題提起受け就活論議を深めよ
https://www.nikkei.com/article/DGXKZO34990940U8A900C1EA1000/


汚染水処理は丁寧な議論を
https://www.nikkei.com/article/DGXKZO34990960U8A900C1EA1000/


※社説の評価はいずれもC(平均的)。

2018年9月4日火曜日

アジア通貨危機は「98年」? 東洋経済 野村明弘記者に問う

週刊東洋経済9月8日号の「集中連載 経済覇権争う米中~リーマンショック10年 今そこにあるリスク 第1回 ドルvs.人民元 経済覇権争う米中」という記事は問題が多かった。1997年に起きた「アジア通貨危機」を「98年のアジア通貨危機」と書いただけでなく、「一帯一路」に関する説明にもおかしな点が目立った。
伊都国歴史博物館(福岡県糸島市)※写真と本文は無関係です
東洋経済には以下の内容で問い合わせを送っている。

【東洋経済への問い合わせ】

週刊東洋経済 編集部 野村明弘様

9月8日号の「集中連載 経済覇権争う米中~リーマンショック10年 今そこにあるリスク 第1回 ドルvs.人民元 経済覇権争う米中」という記事についてお尋ねします。質問は大きく分けて2つです。

<質問1>

まずは以下のくだりに関してです。

だが米国の影響下にあるIMFは、新興国に資金支援を行う際、財政支出削減などの構造改革を勧告する。98年のアジア通貨危機では、この勧告がかえって新興国の経済や社会を混乱させたとして批判が強まり、新興国はIMFを忌避する傾向が強い

98年のアジア通貨危機」と書いていますが、一般的には「97年」ではありませんか。ちなみに8月29日付の東洋経済オンラインに載った 「トルコリラ暴落後の『大惨事』はありえるのか~危険を知らせる市場のカナリアかもしれない」という記事では「この数十年で、世界は数多くの金融危機に見舞われた。1990年代以降だけでも、1994年のメキシコ通貨危機、1997年のアジア通貨危機、1998年のロシア、ブラジル通貨危機と続いた」と記しており、野村様の説明と食い違っています。

「98年の段階でアジア通貨危機は完全には収束していなかった」との弁明は可能かもしれませんが、その場合は「97~98年のアジア通貨危機」などとすべきでしょう。「98年のアジア通貨危機」との説明は誤りではありませんか。


<質問2>

次は一帯一路に関してです。記事では以下のように説明しています。

一帯一路は、13年に習主席が提唱した経済・外交圏構想だ。左上図のように中国─中央アジア─欧州を結ぶ『陸のシルクロード』(一帯)と、中国─東南アジア─インド─アフリカ─中東─欧州を結ぶ『海のシルクロード』(一路)から成る

これを信じれば、北米、南米、オセアニアは「一帯一路」に入らないはずです。しかし、記事に付けた「一帯一路の沿線諸国と通貨スワップ協定を結び人民元の国際化を狙う」というタイトルの地図では中国から南米のチリに向けて「一路(海のシルクロード)」の矢印が伸びています。

調べた範囲では、南米に向かう「一路」は確認できませんでした。このルートは誤りではありませんか。もし正しいのであれば、その場合は「中国─東南アジア─インド─アフリカ─中東─欧州を結ぶ『海のシルクロード』(一路)」という説明が間違っているのでしょうか。

仮に「一路」がチリ(あるいは南米)に向かっているとしても、カナダや米国は「沿線諸国」には入らないはずです。しかし、今回の地図ではカナダを「一路」に含めて「通貨スワップ協定」の金額を載せています。これは誤りではありませんか。それとも「一帯一路」は北米も含むとの認識なのでしょうか。

付け加えると、韓国を「一帯(陸のシルクロード)」に含めているのも気になりました。「中国─中央アジア─欧州を結ぶ」のが「一帯」だとすると、韓国は入らないはずです。

一路」に南米やオセアニアが入らない場合、アルゼンチン、チリ、スリナム、オーストラリア、ニュージーランドを「一路」の「沿線諸国」としたのも誤りとなります。

欧州に関しては、アイスランドと英国が「沿線諸国」に入らないと思えます。アフリカに関しても、「沿線諸国」に含めたモロッコ、ナイジェリア、南アフリカは「一帯一路」のルートから大きく離れています。今回の地図はかなり問題が多いのではありませんか。

問い合わせは以上です。回答をお願いします。御誌では、読者からの間違い指摘を無視する対応が常態化しています。日本を代表する経済メディアとして責任ある行動を心掛けてください。

◇   ◇   ◇

追記)結局、回答はなかった。

※今回取り上げた記事「集中連載 経済覇権争う米中~リーマンショック10年 今そこにあるリスク 第1回 ドルvs.人民元 経済覇権争う米中
 https://dcl.toyokeizai.net/ap/registinfo/init/toyo/2018090800


※記事の評価はD(問題あり)。野村明弘記者への評価はC(平均的)からDへ引き下げる。

2018年9月3日月曜日

相変わらず「まとめ」が強引な日経「マンション内 交流推進」

日本経済新聞の「まとめ物」が相変わらず苦しい。3日朝刊企業面に載った「マンション内 交流推進 住友不や三菱地所、『安心感』売りに」 という記事の全文を見た上で問題点を指摘したい。
芥屋の大門(福岡県糸島市)※写真と本文は無関係です

【日経の記事】

不動産大手がマンションの住民に交流を深めてもらう取り組みに乗り出した。住友不動産は10月、旅行大手のクラブツーリズム(東京・新宿)と組み、住民限定のバスツアーを開く。交流が深まれば、住民の安心感や満足感が高まる。きっかけ作りに積極的な姿勢を示し、マンションの新規購入時の動機づけとしたい考えだ。

住友不動産は10月、3月から入居が始まった東京都小平市の新築物件で、住民限定のバスツアーを開く。約900戸の大型マンションで、入居者は30~50代の若い家族の入居が多い。バスツアーはクラブツーリズムが企画・運行を担う。住民の意見を聞きながら日帰りや宿泊など柔軟にツアーを作っていく。

住友不動産は「地震などの災害時に助け合える隣人がほしいという声や、働く女性の間で子育てを協力し合いたいというニーズが高まっている」と指摘する。新築購入時の安心感につながるだけでなく、住民の定着率が上がり、避難訓練などの参加者も増えるといったマンション管理上の効果も期待できる。

三菱地所もマンション近くの商店街と連携して、商店街の職業体験イベントや防災訓練などを開いている。

三井不動産はマンションの住民向けに、同社が運営する商業施設行きの無料送迎バスを運行している

◇   ◇   ◇

気になった点を列挙してみる。

(1)三井不動産の事例は「マンション内 交流推進」?

不動産大手がマンションの住民に交流を深めてもらう取り組みに乗り出した」という内容でまとめているはずだが、三井不動産に関しては「マンションの住民向けに、同社が運営する商業施設行きの無料送迎バスを運行している」としか書いていない。

これは「マンションの住民に交流を深めてもらう取り組み」とは言い難い。「まとめが強引になるなら、まとめない方がいい」とこれまでも提言してきた。しかし、相変わらず無理な「まとめ」が横行しているようだ。

圧倒的に「住友不動産」に偏った構成からも、住友不動産以外に有力な事例はないのに、まとめてしまったと推測できる。


(2)住友不動産の役割は?

住友不動産は10月、3月から入居が始まった東京都小平市の新築物件で、住民限定のバスツアーを開く」と書いてあると「住友不動産」が「ツアーを開く」主体だと思える。しかし、どういう役割を果たしているのか説明がない。費用を負担しているかどうかも不明だ。「バスツアーはクラブツーリズムが企画・運行を担う」のだとすると、「住友不動産」が「ツアーを開く」と言えるのか。

個人的には「ツアーを開く」という表現にも違和感がある。「ツアーを催す」などとした方が自然ではないか。


(3)50代は「若い」?

入居者は30~50代の若い家族の入居が多い」との記述も引っかかる。「50代」は若くない。「40代」も「若い」と言い切るのは苦しい。

また、「入居者は~入居が多い」とすると「入居」がダブっていて拙い印象を受ける。「入居者は30~50代の若い家族が多い」などとすべきだ。


(4)ダブりを避けた方が…

最初の段落でも次の段落でも「住友不動産は10月」と書いている。「10月」という情報を繰り返し伝える意味はない。今回の場合、最初の段落で「10月、」を省いた方がいい。

こうやって見てくると、今回の記事にも企業報道部の記者・デスクの実力不足がしっかり出ている。改善の兆しはまだ見えない。


※今回取り上げた記事「マンション内 交流推進 住友不や三菱地所、『安心感』売りに
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20180903&ng=DGKKZO34889640S8A900C1TJC000


※記事の評価はD(問題あり)。日経の「まとめ物」に関しては以下の投稿も参照してほしい。

まとめ物として不備目立つ日経「通販各社、倉庫拡張進む」
http://kagehidehiko.blogspot.com/2016/06/blog-post_49.html

日経1面ワキ「日本車、アフリカ攻略」の苦しく乏しい中身
http://kagehidehiko.blogspot.com/2016/09/blog-post_15.html

日経企業面「国内フォークリフト大手」まとめの問題山積
http://kagehidehiko.blogspot.com/2016/09/blog-post_18.html

色々と腑に落ちない日経「ミネラルウオーター増産」
http://kagehidehiko.blogspot.com/2016/10/blog-post_21.html

まとめ物の体成さぬ日経「ホームセンター、ペット売り場強化」
http://kagehidehiko.blogspot.com/2017/12/blog-post_74.html

「まとめ」に無理あり 日経「米アパレル市場 迅速配送で開拓」
http://kagehidehiko.blogspot.com/2018/02/blog-post_15.html

日経 原欣宏記者「衣料、起死回生の大型店」の問題点
http://kagehidehiko.blogspot.com/2018/05/blog-post_32.html

記事の粗製乱造が過ぎる日経「鉱山機械、省人化磨く」
http://kagehidehiko.blogspot.com/2018/08/blog-post_13.html

2018年9月2日日曜日

「大阪桐蔭」は「高校野球のスタンダード」に無理がある青島健太氏

見出しに釣られて読んだのが失敗だった。日経ビジネスオンラインに9月1日付で載った「青島健太『スポーツ社会学』 金足農人気の陰で伝わらない大阪桐蔭のすごさ~彼らの野球こそ現代高校野球のスタンダードだ」という記事を信じれば「大阪桐蔭」は「現代高校野球のスタンダード」のはずだ。しかし、記事の内容が本当ならば「スタンダード(標準)」とは程遠い。
道の駅 大和のオートキャンプ場(佐賀市)
         ※写真と本文は無関係です

当該部分を見ていこう。

【日経ビジネスオンラインの記事】


それよりも私が危惧するのは、金足農業フィーバーの陰で大阪桐蔭の野球に対する姿勢と彼らの真摯な取り組みがしっかりと伝わらないことだ。彼らの野球こそ現代高校野球のスタンダードであり、考えるべき本質がそこにあるからだ。

(中略)大阪桐蔭の野球部員は全員寮生活で基本的には休みなく練習に取り組んでいる。携帯電話も預けて、外出禁止。みんなで買い物に行くのは、月に一回、予算は1年生が500円、3年生でも1500円と決まっているらしい。

しかし寮生活では上級生も雑務を担当し、下級生だけが掃除や雑用を任されているわけではないようだ。部屋割りも3年生は3年生同士で、2年生は2年生同士で、1年生は1年生と部屋で過ごす。これも変な上下関係ができないように配慮されてのことなのだろう。

見方によってはまるで修行僧のような日常と言えるのかも知れないが、決してこうした生活を強要しているわけではない。選手たちは、自ら望んでこうした環境に飛び込んで、自分たちの成長とチームの勝利を求めているのだ。


◎本当に「スタンダード(標準)」?

筆者の青島健太氏は「大阪桐蔭の野球」を手放しで称賛している。それが間違いだとは言わないが、素晴らしいからと言って「スタンダード」になるとは限らない。「スタンダード」を超えた部分があるからこそ素晴らしいとも言える。

全員寮生活で基本的には休みなく練習」「携帯電話も預けて、外出禁止」というやり方は「現代高校野球のスタンダード」とは考えにくい。大多数の高校球児は「休み」があり、「携帯電話」を持てる環境で野球をやっているはずだ。

記事にもう少しツッコミを入れてみたい。

【日経ビジネスオンラインの記事】

こうした指導で常勝軍団を作っている西谷浩一監督は、社会科の教員であり、選手たちと一緒に寮に住み込んで同じような日々を送っている。

彼はすべての選手との対話を実行し、それぞれが上手くなるために意見を交わしている。興味深いのは、入学時からすべての選手にバッティング(登板)を保証している点だ。チャンスは全員に平等にあるのだ。そうした競争の中から、みんな自分で努力してレギュラーをつかんでいく。



◎当たり前の話では?

まず「バッティング(登板)」が分かりにくい。これだと「バッティング」の訳語が「登板」だと言っているように見える。
島原湾(熊本県上浅草市)※写真と本文は無関係です

本題に入ろう。上記の話はごく普通のことではないのか。「すべての選手との対話を実行し、それぞれが上手くなるために意見を交わしている」のは当然だろう。特定の選手としか「対話」しない監督では困る。「それぞれが上手くなるために意見を交わしている」のも、当たり前だと思える。

興味深いのは、入学時からすべての選手にバッティング(登板)を保証している点だ」と青島氏は言うが、なぜ「興味深い」のか理解に苦しむ。「保証」の内容が曖昧だが、「バッティング練習ができると保証している」のならば、これまた当然すぎる。野球部に入ったのに、バッティング練習もできないまま引退する方が異常だ。

試合への出場を「保証」しているのならば、少しは「保証」の意味が出てくる。しかし、練習試合も含めた話ならば、簡単に実現できそうな気はする。もう少しきちんと説明してくれないと、なぜ「興味」を持ったのか伝わってこない。

さらに説得力に欠けるのが以下のくだりだ。

【日経ビジネスオンラインの記事】

大阪桐蔭の強さと同時にもう一つの特筆すべき点は、数多くの卒業生がプロ野球で活躍していることだ。その数は、現在16人に上る。

埼玉西武のおかわり君こと中村剛也選手や浅村栄斗選手、森友哉選手、日本ハムの中田翔選手や阪神の藤波晋太郎選手などもそうだ。

こうした選手を取材して感じることは、彼らが伸び伸びと自分の個性を発揮していることであり、厳しい高校時代の生活で燃え尽きてしまっているようなところがまったくないことだ。大阪桐蔭の選手たちは、野球への旺盛な意欲をもってプロの門をくぐり、多くの選手がそれぞれのチームで大きな飛躍を遂げている。このことも西谷監督の指導方針の素晴らしさを物語る要素と言えるだろう。


◎活躍できなかった選手は無視?

大阪桐蔭」出身の「埼玉西武のおかわり君こと中村剛也選手や浅村栄斗選手、森友哉選手、日本ハムの中田翔選手や阪神の藤波晋太郎選手」を取材して「厳しい高校時代の生活で燃え尽きてしまっているようなところがまったくない」「多くの選手がそれぞれのチームで大きな飛躍を遂げている」と青島氏は書いている。

これに関しては「活躍している選手しか取材していないのでは」との疑問が浮かぶ。元巨人の辻内崇伸氏のように、騒がれて入団しながら全く活躍できなかった「大阪桐蔭」出身の選手もいる。プロで成功しなかった選手も含めて「厳しい高校時代の生活で燃え尽きてしまっているようなところがまったくない」かどうかを考えないと意味がない。

付け加えると「阪神の藤波晋太郎選手」を「大きな飛躍を遂げている」と評するのは少し苦しい。入団から3年間は期待に応える活躍だったが、その後の3年間はかなり苦しんでおり、成績も振るわない。

さらに言えば、「数多くの卒業生がプロ野球で活躍していること」も「大阪桐蔭の野球」が「現代高校野球のスタンダード」ではないと示唆しているように感じる。プロで活躍するOBがいない高校の方が「現代高校野球のスタンダード」と言えるのではないか。

青島氏が「大阪桐蔭の野球」を高く評価しているのは分かる。だが、肩入れが強すぎるからか、まともな分析になっていない。


※今回取り上げた記事「青島健太『スポーツ社会学』 金足農人気の陰で伝わらない大阪桐蔭のすごさ~彼らの野球こそ現代高校野球のスタンダードだ
https://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/16/122600093/083000083/?P=1


※記事の評価はD(問題あり)。青島健太氏への評価も暫定でDとする。

2018年9月1日土曜日

「小林製薬=一発屋」と誤解させる日経ビジネス庄司容子記者

日経ビジネス9月3日号の「企業研究『一発屋』で終わらない~小林製薬(日用品・医薬品)」という記事は「一発屋」の使い方が引っかかった。見出しからは「小林製薬=過去に一度だけ大ヒット商品を出したが、その後は長く低迷を続ける企業」と受け取れる。しかし、記事を読み進めると話が違ってくる。
マリゾン(福岡市早良区)※写真と本文は無関係です

最初の段落は以下のようになっている。

【日経ビジネスの記事】

アイデア商品で日用品・医薬品市場で独特の存在感を放つ小林製薬。2期連続で過去最高の営業利益を見込むが、実のところ、この10年は以前のような息の長いヒット商品が出ていない。社員のアイデア創出力を磨き、これと決めた新商品を徹底的に育てる手法で『脱・一発屋』を目指す。


◎「八発屋」では?

ここまでは最初に抱いた「一発屋」のイメージで良さそうな気がする。ただ、記事に付けた「小林製薬のヒット商品と出来事~創業から今まで」という図を見ると、1886~2017年に出た8つの「ヒット商品」が並んでいる。これでは「八発屋」だ。

しかも「2010~2017」のところに「ヒット商品」として「『コムレケア』足つり治療薬」が出てくる。「この10年は以前のような息の長いヒット商品が出ていない」という話との整合性が気になる。「ヒットはしたが息は長くない」との判断かもしれないが、分かりにくい。

では、筆者の庄司容子記者は「一発屋」をどう理解しているのだろうか。記事には、予想外の説明が出てくる。

【日経ビジネスの記事】

アイデア出しにことさらこだわるのは、13年に6代目として就任した創業家出身の小林章浩社長だ。背景には伸び悩む業績があった。

18年12月期の売上高は前期比4%増の1630億円、営業利益は同3.4%増の237億円と2期連続の営業最高益を見込む。だが、就任当時は毎年30前後の新商品を投入しながらも「広告費を投入する発売直後は売れるけれど、すぐにシュリンクしてしまっていた」と小林社長は振り返る。新商品の中には半年後に廃番になる製品も少なくなく、いわば「一発屋」の製品が多かった。

その間を支えていたのは、洗眼薬「アイボン」や喉に直接、薬を塗りつける「のどぬ~る」、トイレ用芳香洗浄剤「ブルーレット」などいずれも00年以前に発売されたロングセラー商品。「命の母A」など他社から手に入れたブランドも収益に貢献した。

「小林製薬は新製品の会社だと世間から思われているし、社員自身も思っている」(小林社長)。そんな自負があるのに、出てくる新商品は短期間で人気に陰りが出る「一発屋」の商品ばかり。全社員によるアイデア出しで「基礎体力」を磨きつつ、「脱・一発屋」を図る戦略が必要だ。小林社長はそんな危機感を募らせていた。


◎大ヒットしなくても「一発屋」?

発売直後は売れるけれど、すぐにシュリンク」する製品を「一発屋」と庄司記者は考えているようだ。「小林製薬=一発屋」と言いたいのかと思ったら「小林製薬の製品=一発屋」だった。だが「それなら成り立つ」とは思えない。
芥屋の大門(福岡県糸島市)※写真と本文は無関係です

例えば芸人を「一発屋」と呼ぶ場合「一世風靡した後が続かない」という条件に当てはまらないと苦しい。しかし小林製薬の新製品は「発売直後は売れるけれど、すぐにシュリンク」するだけだ。爆発的なヒットを記録していないのならば、一般的な「一発屋」のイメージとは乖離している。

ついでに、「脱・一発屋」に関する疑問点も指摘しておきたい。

【日経ビジネスの記事】

そこで小林社長が打った手は、毎年、新製品の中から期待が大きい2~3つを選び、プロモーションや広告費を重点的に配分すること。「メリハリ」をつけることで、売れる商品をしっかり育てることにしたのだ。例えば、「発売後の半年に3回、売り上げの山を作る」という明確な目標を設定。バラバラに動きがちだったマーケティングと営業の担当者が同じ目的を持って戦略を立てるような仕組みにした。



◎残りの商品はどうなる?

就任当時は毎年30前後の新商品を投入しながらも」「『一発屋』の製品が多かった」。そこで「新製品の中から期待が大きい2~3つを選び、プロモーションや広告費を重点的に配分」するやり方に改めたという。

投入する新製品の数を減らすとは書いていない。仮に「毎年30前後の新商品」を出し続けているとすれば、「期待が大きい2~3つ」以外はどうなるのかとの疑問が湧く。

以前も「広告費を投入する発売直後は売れるけれど、すぐにシュリンク」という状態だったのに、「広告費」を削ればヒットの可能性はさらに低くなる。なのに重点対象外の「新商品」を出し続ける意味が理解できない。


※今回取り上げた記事「企業研究『一発屋』で終わらない~小林製薬(日用品・医薬品)
https://business.nikkeibp.co.jp/atcl/NBD/15/257889/082700137/?ST=pc


※記事の評価はD(問題あり)。庄司容子記者への評価もDを維持する。庄司記者に関しては以下の投稿も参照してほしい。

33%出資の三菱製紙は「連結対象外」? 日経ビジネスに問う
http://kagehidehiko.blogspot.com/2018/02/33.html

「33%出資は連結対象外」に関する日経ビジネスの回答
http://kagehidehiko.blogspot.com/2018/02/33_21.html