2019年3月21日木曜日

ETFの信託報酬 最安は0.5%? 日経 根本舞・松本裕子記者の誤解

日本経済新聞の根本舞記者と松本裕子記者は「(日本国内の信託報酬は)指数連動のETFでは同0.5~1%以下」と認識しているらしい。何のために「以下」を付けているのかよく分からないが、事実誤認があると思える。日経には以下の内容で問い合わせを送った。
名護屋城天守跡(佐賀県唐津市)からの風景
        ※写真と本文は無関係です

【日経への問い合わせ】

日本経済新聞社 根本舞様 松本裕子様

21日の朝刊金融経済面に載った「投信、独自指数運用広がる~スタートアップと連携 低コスト、AIが銘柄選択」という記事についてお尋ねします。記事には「国内ではテーマ型の投資信託の信託報酬は年1.5~2%なのに対し、指数連動のETFでは同0.5~1%以下だ」との記述があります。これを信じれば、国内の「指数連動のETF」の「信託報酬」は「0.5~1%」の範囲に収まっているはずです。

しかし、信託報酬0.5%未満のETFは当たり前に存在します。日経電子版の「投資信託」で検索するだけでも、そうしたETFが多数出てきます。例えば「TOPIX連動型上場投資信託(野村アセットマネジメント)」の「実質信託報酬」は「0.2592%」です。

記事では「0.5~1%以下」(日本語として不自然ですが…)となっているので「『0.5~1%』以下」との趣旨である可能性も考慮しました。この場合、単に「1%以下」と書けば済みます。「0.5~」を入れる意味がありません。「0.5~1%以下」は「0.5~1%」と解釈するのが妥当でしょう。

指数連動のETFでは同0.5~1%以下」との説明は誤りと考えてよいのでしょうか。問題なしとの判断であれば、その根拠も併せて教えてください。

問い合わせは以上です。回答をお願いします。御紙では読者からの間違い指摘を無視する対応が常態化しています。「世界トップレベルのクオリティーを持つメディア」であろうとする新聞社の一員として、責任ある行動を心掛けてください。

◇   ◇   ◇

追記)結局、回答はなかった。

※今回取り上げた記事「投信、独自指数運用広がる~スタートアップと連携 低コスト、AIが銘柄選択
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20190321&ng=DGKKZO42713320Q9A320C1EE9000


※記事の評価はD(問題あり)。松本裕子記者への評価はDを維持する。根本舞記者への評価は暫定C(平均的)から暫定Dへ引き下げる。


※松本記者に関しては以下の投稿も参照してほしい。

日経「超低金利 揺れる企業年金」の苦しい内容
https://kagehidehiko.blogspot.com/2015/06/blog-post_21.html

ご都合主義的な説明目立つ日経1面「ヘッジファンドの黄昏」
https://kagehidehiko.blogspot.com/2019/02/blog-post.html


※根本記者に関しては以下の投稿も参照してほしい。

今のスマホではAIを使えない? 日経「ポスト平成の未来学」
https://kagehidehiko.blogspot.com/2018/12/ai.html

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