キャナルシティ博多でのCharisma.comのサイン会 ※写真と本文は無関係です |
22・23日の朝刊企業・消費面に載った以下の2本のベタ記事は特に「要らない」と思える。イオンやUSJの宣伝の手助けにはなったかもしれないが、こんな記事を載せ続けて読者の支持が得られるとは思えない。それぞれの記事の全文は以下の通り。
【日経の記事(22日)】~お盆の帰省で「おせち」料理を イオンが販売
イオンリテールは21日、お盆時期の帰省需要に向けたオードブル「NATSU O SECHI(なつおせち)」を発売すると発表した。本州と四国の381店で24日から予約を受け付け、8月13~15日に店頭で受け渡す。予約専用商品14品目のほか、当日に店内調理するセット商品も用意し、合計で4万5千個の販売を目指す。価格は税別で2000~1万5800円。
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「なぜこの記事を載せたのか」がよく分からない。「夏におせち」というのが珍しいから載せたのか。だとすれば「他社で同様の商品はあるのか」「イオンが夏におせちを販売するのは初めてなのか」といった情報が不可欠だ。
「記事が足りない」と言われて適当に書いたのか、イオンのご機嫌を取るために紙面を利用しているのか。どちらにしろ、上記の内容ならば、わざわざ記事にする意義は乏しい。
次の記事も問題点は似ている。
【日経の記事(23日)】~USJの新コースター 3カ月で搭乗者100万人
ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ、大阪市)を運営するユー・エス・ジェイは22日、3月に新設したジェットコースター「ザ・フライング・ダイナソー」の搭乗者が3カ月で100万人に達したと発表した。
恐竜映画「ジュラシック・パーク」がテーマのアトラクションで、下向きに寝そべった状態でコースを疾走するスリル感で人気を集めている。
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「3カ月で100万人」と言われても多いのか少ないのかよく分からない。文脈から判断して「きっと多いんだろうな」とは思うが…。「3カ月で100万人はすごい」との判断で記事にしたのならば、それが分かるように書くべきだ。当初目標と比較してもいい。例えば「従来のアトラクションでの100万人突破は最短でも10カ月かかっていた」という説明があれば、ニュースの意義がかなり伝わってくる。
そうした意義付けなしに「恐竜映画『ジュラシック・パーク』がテーマのアトラクションで、下向きに寝そべった状態でコースを疾走するスリル感で人気を集めている」と言われると、「USJの手先にでもなって、宣伝の手助けのために記事を書いているのか」と問いたくなる。
日経の記者ならば「そうですよ。当たり前じゃないですか」とあっさり答えそうな気もする。ちょっと怖い。
※記事の評価はいずれもD(問題あり)。
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