香山昇龍大観音(福岡県朝倉市) ※写真と本文は無関係です |
【日経の記事】
こうした金融規制の強化は銀行のリスク回避の動きを強めさせ、結果として資本効率などの面から見た経営の特徴が消えつつある。
みずほ総合研究所の佐原雄次郎主任研究員の集計によれば、日米欧の大手金融機関の自己資本利益率(ROE)は格差が縮小しつある。特に日米は8%前後とほぼ同じだ。
記事には「日米の金融機関のROEは同水準になってきた」とのタイトルが付いたグラフを載せている。これを見ても「金融規制の強化で日米欧のROE格差が縮小してきたな」とは思えなかった。グラフを見ると2010年には日米欧の数値がほぼ重なっている。それが11年、12年と差が開き、13年、14年は再び接近している。
記事では「リーマン・ショックから7年余り経過した今も、国際的な規制強化の流れが止まらない」と解説している。ならば、ROE格差も縮小の一途となっているはずだ。しかし、現実にはそうなっていない。
そもそも、日米欧の比較からは「資本効率などの面から見た経営の特徴が消えつつある」かどうかは読み解けない。地域別での動向を見るだけでは、個別の金融機関に関するROEのバラツキは判断できないはずだ。
※「TLAC」に関する説明は誤りと推定し、記事の評価をE(大いに問題あり)とする。「金融規制強化」の解説記事なのに、規制に関する用語説明さえまともにできなかった点を小平編集委員は重く受け止めてほしい。問い合わせに回答がない場合、明らかな誤りを握りつぶしたと判断し、小平龍四郎編集委員の評価はD(問題あり)からF(根本的な欠陥あり)へ引き下げる。
追記)結局、回答はなかった。
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