2022年2月16日水曜日

NATOはずっと前から「ロシア国境」に到達済みでは? 日経 石川陽平記者に問い合わせ

プーチン政権は対立するNATOがロシア国境に迫るとの危機感を募らせた」と日本経済新聞の石川陽平記者が書いている。これだと「NATO」はまだ「ロシア国境」に届いていないと取れる。しかし「プーチン政権」が誕生した段階で「NATO」加盟国は「ロシア」との「国境」を有していたはずだ。日経には以下の内容で問い合わせを送った。

夕暮れ時の筑後川

【日経への問い合わせ】

日本経済新聞社 石川陽平様 

16日の朝刊総合2面に載った「ウクライナ、翻弄の歴史~揺れる独立 ロシア支配の影 プーチン氏、勢力圏に固執」という記事についてお尋ねします。問題としたいのは以下のくだりです。

NATOには1999年にポーランドとハンガリー、チェコが、2004年にはルーマニア、スロベニア、バルト3国、ブルガリア、スロバキアが加盟した。米国も民主的な市場経済への移行を支援する思惑もあり、NATO加盟を支持した。旧ソ連のウクライナやジョージアもNATO加盟を目標に掲げた。プーチン政権は対立するNATOがロシア国境に迫るとの危機感を募らせた

これを読むと「NATO」はまだ「ロシア国境」には到達していないと取れます。しかし「2004年」に加盟した「バルト3国」は「ロシア」との「国境」を有しています。

飛び地であるカリーニングラードを含めて考えれば「1999年にポーランド」が加盟した時点で「ロシア国境」に届いています。カリーニングラードを除いて考えても、エストニアとラトビアには「ロシア」との「国境」があります。

プーチン政権は対立するNATOがロシア国境に迫るとの危機感を募らせた」との説明は誤りではありませんか。「ロシア国境に迫るとの危機感を募らせ」ている段階であれば、まだ「国境」には到達していないはずです。しかし「NATO」加盟国は「ロシア」と接する「国境」を20年以上前から有しています。記事の説明に問題なしとの判断であれば、その根拠も併せて教えてください。

御紙では、読者からの間違い指摘を無視して記事中のミスを放置する対応が常態化しています。日本を代表する経済メディアとして責任ある対応を心掛けてください。


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※今回取り上げた記事「ウクライナ、翻弄の歴史~揺れる独立 ロシア支配の影 プーチン氏、勢力圏に固執

https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20220216&ng=DGKKZO80175820V10C22A2EA2000


※記事の評価はD(問題あり)。石川陽平記者への評価も暫定でDとする。

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