筑後川沿いの桜(福岡県うきは市)※写真と本文は無関係 |
ダイヤモンド編集部には以下の内容で指摘しておいた。
【ダイヤモンド編集部へのメール】
週刊ダイヤモンド編集部 藤田章夫様 竹田幸平様 竹田孝洋様 中村正毅様
4月20日号に載った「訂正とお詫び」についての指摘です。訂正は以下の内容でした。
【訂正とお詫び】
●本誌3月30日号38ページ3段目の「金利が低下すれば株価が上がり、片や債券価格は下がる」について、債券価格も「上がる」に、また同段の「株をロング(売り持ち)し、債券をショート(買い持ち)」を「株をロング(買い持ち)し、債券をショート(売り持ち)」に訂正します。
訂正後の記事は以下のようになります。
【訂正後の記事】
株と債券は、「逆相関」の関係にあるというのが定説だ。金利が低下すれば株価が上がり、債券価格も上がるといった具合だ。こうした局面にあるとみれば、株をロング(買い持ち)し、債券をショート(売り持ち)して運用する。
「株価が上がり、債券価格も上がる」のであれば「株と債券は、『逆相関』の関係」になりません。「順相関」です。また「こうした局面(株価も債券価格も上がる局面)」では株も債券も「ロング(買い持ち)」するのが得策です。
記事内容を訂正する場合は、全体の流れの中での整合性にも気を配る必要があります。今回は間違ったところを単純に直してしまったので、記事として成立しなくなっています。
「次号で再び訂正を出すべきだ」とは言いません。ただ、オンライン版の記事は修正した方が良いでしょう。改善案を示しておきます。ついでに言うと「株と債券は、」の読点は不要です。そこも直しておきます。
【改善案】
株と債券は「逆相関」の関係にあるというのが定説だ。リスク選好の度合いが強まると株価が上がり、債券価格は下がるといった具合だ。こうした局面にあるとみれば、株をロング(買い持ち)し、債券をショート(売り持ち)して運用する。
訂正の内容に注文を付けましたが、「訂正とお詫び」を載せたこと自体は高く評価しています。ダイヤモンド社に限らず、組織内に色々なしがらみがあるのは理解しているつもりです。田中博氏、深澤献氏と2代に亘って続いた「間違い指摘の握り潰し」から抜け出すのは簡単ではなかったはずです。そんな中での方針転換には敬意を表します。
今回の「訂正とお詫び」を見る限り、経済記事の作り手としての実力が十分とは言えません。そこはこれから改善していけば良いのです。私も一読者として微力ながら御誌を支えていくつもりです。
◇ ◇ ◇
「単純ミスを連発して、その訂正にも問題あり」となると前途多難ではある。しかし、ミスから逃げずに向き合う姿勢さえあれば道は開ける。田中博氏、深澤献氏が編集長を務めていた時は、間違い指摘を握り潰すことで問題から目を背けていた。まさに暗黒時代だ。それに比べれば希望の光はしっかりと見える。週刊ダイヤモンドの今後に期待したい。
※今回の件に関しては以下の投稿も参照してほしい。
ミス3連発が怖い週刊ダイヤモンドの特集「株・為替の新格言」
https://kagehidehiko.blogspot.com/2019/03/blog-post_28.html
ミス放置「改革」できる? 週刊ダイヤモンド山口圭介編集長に贈る言葉
https://kagehidehiko.blogspot.com/2019/04/blog-post_95.html
「ミス放置」方針を転換した週刊ダイヤモンドの「革命」
https://kagehidehiko.blogspot.com/2019/04/blog-post_12.html
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