大分マリーンパレス水族館「うみたまご」(大分市) ※写真と本文は無関係です |
【ダイヤモンドの記事】
日本の動画配信サービス、プレミアムGYAO!が、サービスを終了する。乱立する動画配信サービスの中で、早くも淘汰が始まったのだろう。
このところ筆者は、米Netflixの「独り勝ち」を痛感している。それは、オリジナルドラマを世界に配信できるほか、世界中のコンテンツに投資をし、国境を越えて縦横無尽に配信できるという点だ。日本のコンテンツホルダーにも、Netflixが持つ世界的規模の配信網を利用する戦略を取るところが出てくるべきだ。
中略)現在、190カ国に1億人超の会員がおり、海外の会員数は、米国内の会員数を超えた。この「規模の経済」を生かしたコンテンツをなぜ、一部を除く日本のテレビ局や映画会社が提供できずにいるのか。各国のコンテンツが国境を越えている中、日本のコンテンツはいまだ「鎖国」状態だ。
◎複数のテレビ局が提供していても「鎖国」?
「Netflixに作品を供給できない『鎖国』」という見出しに釣られて記事を読み進めると、最後の方に「コンテンツをなぜ、一部を除く日本のテレビ局や映画会社が提供できずにいるのか」と出てくる。「えっ! 『一部を除く』なの? それで『鎖国』と言えるの?」と驚いてしまった。
調べてみると、フジテレビとテレビ東京はNetflixにコンテンツを提供しているらしい。民放キー局は5つしかない。そのうちの2つがNetflixと協力関係にあるのに「『鎖国』状態」と言われても困る。
「一部を除く」と入れているのだから、フジやテレ東の動きは津山氏も分かっているはずだ。それでも「鎖国」と打ち出したのならば、書き手としてのモラルか基礎的能力のどちらか(あるいは両方)に問題がある。
そもそも、「日本のコンテンツはいまだ『鎖国』状態だ」と言い切るならば、Netflixだけでなく他の動画配信サービスにもコンテンツを提供せず、自らも海外への配信に動こうとしないという状況が欲しい。Netflixに限っても複数のテレビ局がコンテンツを提供しているのに日本を「鎖国」と表現するのは無理が過ぎる。厳しく言えば間違いだ。
※今回取り上げた記事「World Scope from 米国~独り勝ちのNetflixに作品を供給できない『鎖国』日本の現状」
http://dw.diamond.ne.jp/articles/-/22088
※記事の評価はD(問題あり)。津山恵子氏への評価も暫定でDとする。
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