2017年10月16日月曜日

東洋経済は「熊本県朝倉市」の誤りを訂正できるか

かなり出来の悪い記事が週刊東洋経済10月21日号に出ていた。小長洋子記者が書いた「ニュース最前線05 集中豪雨や巨大台風 異常気象の真因を探る」という記事だ。まず、間違いと思える記述が2カ所ある。東洋経済編集部への問い合わせは以下の通り。
だんごあん(福岡県朝倉市)
   ※写真と本文は無関係です

【東洋経済への問い合わせ】

週刊東洋経済 編集長 西村豪太様   小長洋子様

10月21日号の「ニュース最前線05 集中豪雨や巨大台風 異常気象の真因を探る」という記事についてお尋ねします。まず、「7月5〜6日の九州北部豪雨では、熊本県朝倉市でほぼ12時間のうちに500ミリを超える、観測史上最大の大雨となった」というくだりに出てくる「熊本県朝倉市」は「福岡県朝倉市」の誤りではありませんか。

次に問題としたいのが「過去最大の台風は、上陸時の中心気圧が925ヘクト パスカルだった第2室戸台風(61年)。2番目は59年の伊勢湾台風で、上位10件のうち90年代以降は2件のみだ」という記述です。1位が第2室戸台風、2位が伊勢湾台風というのは「中心気圧の低さ」に基づく順位ではありませんか。

しかし記事では「過去最大の台風」について書いています。この場合、大きさ(風速15m/s以上の強風域の広さ)に基づく順位となるはずです。気象庁のホームページには「台風の強風域、最大風速が解析されている1977年以降の統計を見てみますと、最も大きかった台風は1997(平成9)年の台風第13号です」との解説があります。

過去最大の台風」は「第2室戸台風」ではなく「1997年の台風第13号」ではありませんか。大きさで「2位が伊勢湾台風」というのも誤りである可能性大です。問題なしとの判断であれば、その根拠も併せて教えてください。

御誌では、読者からの間違い指摘を無視する対応が常態化しています。日本を代表する経済メディアとして責任ある行動を心掛けてください。

◇   ◇   ◇

熊本県朝倉市」は明らかな誤りだ。西村豪太編集長率いる東洋経済の編集部がきちんと回答してくるのか、訂正記事を出すのかを注視したい。適切な対応を怠った場合、小長洋子記者への評価も西村編集長と同様にF(根本的な欠陥あり)とするほかない。

今回の記事には上記の2点以外にも様々な問題を感じた。それらについては別の投稿で述べる。

追記)結局、回答はなかった。「熊本県朝倉市」については次号に訂正記事が出た。これを受けて、小長洋子記者への評価は暫定でE(大いに問題あり)とする。


※今回取り上げた記事「ニュース最前線05 集中豪雨や巨大台風 異常気象の真因を探る


※記事の評価はE(大いに問題あり)。西村豪太編集長へのF評価に関しては以下の投稿を参照してほしい。

道を踏み外した東洋経済 西村豪太編集長代理へ贈る言葉
http://kagehidehiko.blogspot.jp/2015/12/blog-post_4.html

「過ちて改めざる」東洋経済の西村豪太新編集長への手紙
http://kagehidehiko.blogspot.jp/2016/10/blog-post_4.html

訂正記事を訂正できるか 東洋経済 西村豪太編集長に問う
http://kagehidehiko.blogspot.jp/2016/10/blog-post_25.html

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