豪雨被害を受けたJR日田彦山線(大分県日田市) ※写真と本文は無関係です |
記事の全文は以下の通り。
【ダイヤモンドの記事】
ガバナンス改革の一環で、相談役ポストを廃止する企業が出てきた。高齢で経営の一線を退いており、役割や責任は不明確だが、現役幹部の経営判断に影響を与える恐れがあると、主に外国人投資家から問題視されているためだ。
大丸松坂屋百貨店やパルコを擁するJ.フロント リテイリングも、今年5月の株主総会で廃止を決定。ただし、現相談役の奥田務(77歳。写真)、茶村俊一(71歳)両氏は任期満了まで残る。
奥田氏は大丸出身で、2007年に実現した松坂屋との経営統合の立役者。J.フロント初代社長として、徹底した低コスト化と多角化で、現在のJ.フロントの基礎をつくり上げた。今も日本銀行参与を務めるなど「忙しそうに活躍されている」(金融業界関係者)。茶村氏も松坂屋最後のトップとして両社の融合に尽力した。
J.フロントは今年から、百貨店大手として初めて、指名委員会等設置会社に移行した。「脱百貨店」を掲げて構造改革を断行する同社だが、ガバナンスでも最先端を走っているというわけだ。
ただ、功労者2人を任期満了まで留任させたのは、余計な「忖度」のようにも映る。例えば、日清紡ホールディングスは、6月で相談役、顧問ポストを廃止し、現職者も退任させた。苦境に立つ百貨店業界のトップランナーとして、より強い覚悟を見せるべきではなかったか。
◎なぜJフロント関係者に取材しない?
「3カ月も経ってから記事にするのだから、せめてJフロント関係者のコメントを載せよう」と岡田記者は思わなかったのか。現経営陣でも奥田務氏でも茶村俊一氏でもいい。それが難しいのならば広報担当者でもいい。全て取材を断られたのならば、その事実を伝えるだけでもJフロントの企業体質が伝わってくるのに、なぜ岡田記者は動かなかったのか(動いたとしたら、なぜそれを記事に盛り込まなかったのか)。怠慢と言われても仕方がない。
「功労者2人を任期満了まで留任させたのは、余計な『忖度』のようにも映る」と岡田記者は書いているが、「忖度」かどうかも明確ではない。奥田氏や茶村氏が任期途中での退任に激しく抵抗したから「功労者2人を任期満了まで留任させた」のかもしれない。
今回の「留任」は他のメディアでも批判的に報じられている。なのに「功労者2人」は任期満了まで相談役に残るようなので、「2人」の強い希望に沿う形で「任期満了まで留任させた」可能性は十分にある。そうした点をJフロント関係者に取材したいと岡田記者は思わないのか。だとしたら、経済記者としては問題意識がなさすぎる。
※今回取り上げた記事「人事天命~J.フロント リテイリング 他社に先駆け相談役を廃止も功労者2人は任期満了まで留任」
http://dw.diamond.ne.jp/articles/-/20888
※記事の評価はD(問題あり)。岡田悟記者への評価はF(根本的な欠陥あり)を据え置く。岡田記者に関しては以下の投稿も参照してほしい。
週刊ダイヤモンドも誤解? ヤフー・ソニーの「おうちダイレクト」
http://kagehidehiko.blogspot.jp/2015/11/blog-post_4.html
こっそり「正しい説明」に転じた週刊ダイヤモンド岡田悟記者
http://kagehidehiko.blogspot.jp/2016/08/blog-post_96.html
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