福岡県うきは市の白壁通り ※写真と本文は無関係です |
問題のくだりは以下のようになっている。
【日経の記事】
学校法人「加計学園」(岡山市)の獣医学部新設を巡る問題の核心は、安倍晋三首相やその周辺が国家戦略特区を悪用し、不当な圧力をかけて利益誘導したかどうか。
前川喜平・前文部科学次官はインタビューで、特区での獣医学部新設を認めるにあたって「内閣府から説明といえるような説明はなく、『官邸の最高レベルが』とか『ご意向が』とかしかなかった」と訴えた。
しかし、それが不当な圧力ならば、文科省事務方トップとして松野博一文科相になぜ報告しなかったのか。首相に直訴できなくても、文科相を通じて詰め寄る手はあったはずだ。その点を前川氏に繰り返し問うたが「首相の意向かどうかは政策に関係がないので、首相に確かめる必要はない」と答えるのみだった。「抵抗すべきだった」と反省の弁も口にしたが、今さらの告発に違和感を感じる理由はそこにある。
◎「答えるのみだった」?
「その点を前川氏に繰り返し問うたが『首相の意向かどうかは政策に関係がないので、首相に確かめる必要はない』と答えるのみだった」はずなのに、その直後に「『抵抗すべきだった』と反省の弁も口にした」と書いている。ならば「『首相に確かめる必要はない』と答えるのみ」ではなかったことになる。
社会面のインタビュー記事には「私自身が動くべきだったが、内閣府に押し切られた。じくじたるものがあるし、反省している。もっと抵抗する姿勢を見せるべきだった」との前次官の発言が出てくる。「反省している」のならば、「今になって告発」でいいのではないか。説明としても辻褄が合っている。
前次官が色々と発言してくれたからこそ「『総理のご意向』などと記された文書」が怪文書かどうかの判断もしやすくなったはずだ。なのに、島田記者と小西記者は「今になって告発」に「違和感」を覚えるのか。「在任中に官邸に掛け合わなかったのならば、退任後も黙っていればいいのに…」と思うのか。だとすると、島田記者と小西記者は「『総理のご意向』などと記された文書」が「怪文書」であってほしかったのかもしれない。
※今回取り上げた記事「今になって告発 違和感 政権側の説明も不十分」
http://www.nikkei.com/paper/article/?b=20170603&ng=DGKKZO17268930T00C17A6EA3000
※記事の評価はC(平均的)。島田学記者と小西雄介記者への評価も暫定でCとする。
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