2017年3月8日水曜日

ついに堕ちた 週刊エコノミスト金山隆一編集長に贈る言葉

週刊エコノミストもついに堕ちた。編集長が書いた編集後記だからだろうか、踏み止まれずに「間違い指摘を無視する経済メディア」の列に加わった。日本経済新聞、日経ビジネス、週刊ダイヤモンド、週刊東洋経済、そして週刊エコノミスト。間違いかどうかを記事の作り手自身が判断するという「被告人が判決文を書く仕組み」はやはり機能しづらい。そのことを上記のメディアは教えてくれている。

週刊エコノミスト編集長に送ったメールの内容は以下の通り。

桜井二見ヶ浦の夫婦岩と大鳥居(福岡県糸島市)
           ※写真と本文は無関係です
【エコノミスト編集長に贈る言葉】

週刊エコノミスト編集長 金山隆一様

御誌には編集後記に当たる「From Editors」というコラムがあります。2月28日号で金山様は以下のように書いています。

「計算ミスだけでは到底ありえない巨額の損失が日本を代表する総合重機で頻発している。3件は、三菱重工業が米系企業から受注した大型客船、東芝の原子力米子会社ウェスチングハウスによる米S&Wの買収、三菱重工業と日立製作所の火力発電事業の統合会社が引き継いだ南アフリカの火力発電所の損失だ」

これを読む限り、東芝も「総合重機」の一角と解釈するしかありません。もちろん東芝は「総合重機」ではなく「総合電機」に属します。単純な誤りですし、大騒ぎする話でもありません。しかし「東芝は総合重機ではないのでは?」との問い合わせに対し、金山様を含めエコノミスト編集部では無視を決め込みました。最初の問い合わせから2週間が経過しています。この間に回答を2度促しましたが、何の反応もありませんでした。「回答の意思なし」と判断するしかありません。

「東芝は総合重機ではなく総合電機だ」と認めれば「エコノミストの編集長はそんなことも知らないのか。それでよく経済誌の編集長が務まるな」と思われるかもしれません。しかし、そこは踏ん張って回答すべきです。「東芝は広義の総合重機と判断しています」といった強引で無理のある回答でも、無視よりは救いがあります。

購読料を支払って週刊エコノミストを支えてくれている読者が「記事の説明は誤りではないか」と問うているのです。それを無視する道理が私には理解できません。間違いならば認めて謝罪し訂正する。間違いでないのならば、その理由を説明する。この当たり前とも思える対応を、日本の主要経済メディアの多くができていません。そして御誌もその一員に加わったのです。

間違い指摘を無視するという「毒」を口にするのは、メディアとしての自殺行為です。他者を批判する正当性を自らの手で破壊してしまうのです。「毒を食らわば皿まで」と言う通り、一度この「毒」を口にしたメディアは安易に無視を繰り返すようになります。週刊エコノミストでその「毒」を口に運んだのが金山様です。そのおかげで、金山様の取るに足らないプライドは守られたかもしれません。しかし、代償として失ったものは計り知れません。残念無念の一語に尽きます。

◇   ◇   ◇

※B(優れている)としていた金山隆一編集長の格付けはF(根本的な欠陥あり)に引き下げる。週刊エコノミストへの評価も見直さざるを得ない。

金山隆一編集長については以下の投稿も参照してほしい。

FACTAに「声」を寄せた金山隆一エコノミスト編集長に期待
http://kagehidehiko.blogspot.jp/2016/12/facta_25.html

週刊エコノミスト金山隆一編集長への高評価が揺らぐ記事
http://kagehidehiko.blogspot.jp/2017/01/blog-post_12.html

週刊エコノミスト編集長が見過ごした財産ネットの怪しさ
http://kagehidehiko.blogspot.jp/2017/01/blog-post_14.html

「無理のある回答」何とか捻り出した週刊エコノミストを評価
http://kagehidehiko.blogspot.jp/2017/01/blog-post_94.html

東芝は「総合重機」? 週刊エコノミスト金山隆一編集長に質問
http://kagehidehiko.blogspot.jp/2017/02/blog-post_57.html

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