筑後平野と耳納連山(福岡県久留米市) ※写真と本文は無関係です |
【日経の記事】
MonotaRO(モノタロウ)は韓国で工具のインターネット通販事業を強化する。総面積が従来の約2倍の倉庫をこのほど新設、注文を受けた翌日に配送できる商品を今後大幅に増やす。数年内に同国での売上高を2015年12月期の約5倍の100億円に増やす。
モノタロウは間接資材のサイトを運営し、少数の工具でも割安に購入できる点が中小企業などに支持されている。15年度の売上高の9割以上が国内だが、部品メーカーなどと取引があり、需要増を見込める韓国で事業を強化する。
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やはり、この記事の柱となるのは「韓国での翌日配送の拡充」だ。例えば「現在20%の翌日配送の比率を4月から50%に高める」といった情報は要るし、それが無理だとしたら記事にするのは諦めるべきだ。そもそも「韓国で工具のインターネット通販事業を強化する」といっても、広めの倉庫を確保して翌日配送の比率を高めるだけならば、記事にする意義は乏しい。
「総面積が従来の約2倍」と書いているのに、総面積の具体的な数値に触れていないのも、話の小ささを感じさせる。売上高を5倍に増やす時期が「数年内」とぼんやりしている点もマイナスだ。日経の企業ニュースに共通することだが、書き出しが「事業を強化する」となっている時点で、クオリティーの低さを予感させる。
日経の岡田直敏社長は今年1月5日の経営説明会で「(日経にとって)すべての土台となるのは『クオリティーの追求』」だと強調し、「クオリティー向上のために何をすべきか、編集局で徹底的に議論してもらいたい」と求めたそうだ。
それから2カ月以上が経過した。今回紹介したような質の低い記事が堂々と紙面を飾っている現状を、岡田社長はどう捉えているのだろうか。
※記事の評価はD(問題あり)。
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