【日経の記事】
英彦山神宮奉幣殿(福岡県添田町) ※写真と本文は無関係です |
▽…シュートを打つ思い切りがなくなっていると感じていたという。「だから、きょうは遠い所、角度のない所からでも打っていこうと決めていた」と柏のFW工藤。
33分、相手DFが処理を誤ったボールが足元に落ちてきた。迷わず前に運び、右外から強引なシュートで先制点。「DFが内側にいたので切り返すより、そのままシュートだと思った。GKはあそこから打ってくると思わなかったはず」。鮮やかな今季初ゴールを「今までの僕になかった形」と喜んだ。
この日は2トップの一角ではなく右外での先発。SB工藤の攻撃参加を生かすことに気を使いつつ、守備でも大きく貢献した。「このポジションもできるという手応えをつかんだ」。実直さが持ち味だけに、本来のポジションでなくても精力を使い果たす。 =札幌ドーム
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問題は「FW工藤」の後に「SB工藤」が出てくることだ。ちなみに、この日出場した柏の選手に「工藤」は1人しかいない。結論から言うと、「SB工藤」は「SB酒井」の誤りである可能性が極めて高い。理由としては(1)柏のホームページに工藤自身が「サイドハーフとして出場」とコメントしていた(2)工藤は攻撃側の選手でSBを務める可能性は低い(3)右サイドにはSBが本職の酒井が出場していた(4)スポーツ紙に出ていた布陣でも右SBは酒井になっていた--などが挙げられる。
間違いではないかとの指摘に対して、当時の運動部のデスクはかなり無理のある回答をしてきた。「最初の『FW工藤』は工藤がFW登録だからそう表記した。その後の『SB工藤』は記者が試合を見て、この日の工藤はSBとしてプレーしていると判断したからそう書いた。だから間違いではない」といった趣旨だった。そして、記事の筆者は吉田誠一編集委員だと記憶している。
運動部デスクの説明に無理があるのは、記事の書き方からも分かる。記事では工藤のポジションを「2トップの一角ではなく右外」と書いている。これを「SB(サイドバック)」と解釈する人はまずいないだろう。百歩譲ってSBだとしても、記事の説明を信じるとSB工藤自身が「SB工藤の攻撃参加を生かすこと」になる。繰り返すが、柏の工藤は1人しか出場していない。一方、「SB酒井」の誤りだと考えると、全てがうまく説明できる。
間違いは誰にでもある。それでダメな書き手だと断じるつもりはない。しかし、弁明があまりに苦しすぎた。それで良しとしているのであれば、吉田編集委員を書き手として高く評価する余地はない。
※「フットボールの熱源~難解で意地悪なリーグ」については「JリーグCS『誤解』あった? 日経 吉田誠一編集委員に問う」を参照してほしい。
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